第13話「シオドキ」
心配や不安で、悪循環に陥った私の顔は、
ブツブツでいっぱいになりました。
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私はずっとギャランティで生活していましたので、
交通費や家賃や、家にもお金を入れていたので、それでも仕事を続けました。( 全部私のために貯金してくれていたのを、その時は知りませんでした)
ブツ子でも頑張りました。
その時、ある大手国内化粧品メーカーが、新しい化粧品ブランドを立ち上げる。ということで募集した、宣伝用プロモーションビデオのモデルオーディションに受かりました。
しかし撮影当日も、私の肌荒れは治らず、、、
なんとかうまく隠せはしないか、、、と。
今思えばこの時から、私はプロフェッショナルさを欠いていました。
化粧品の撮影なのに、モデルの肌が荒れているなんて、無いです。
そう、撮影は中断されました。
化粧品メーカーの方々、撮影に関わった沢山のスタッフさんに多大なご迷惑をおかけしました。
マネージャーからも、それはそれはこっ酷く、、、叱られました。
そしてずっとメイクショーモデルにお声をかけていただいていた、外資系化粧品ブランドの会社の方々、メイクアップアーティストの方々、いつもチラシを配ったり人を集めてくださるコンパニオンの皆さま、ショーを進行してくださるMCの方、
皆さんには何年も本当にお世話になっていました。
大きなイベントの時は、月の半分くらい毎日このメンバーで一緒に過ごしました。
この仕事が大好きでした。何よりこのチームの皆さんのことが、私は大好きでした。 いつも感謝していました。
なのに、肌荒れのままでメイクモデルをすることに、
申し訳ない気持ちで、心がいっぱいいっぱいになりました。
苦しみと申し訳なさが心に溢れて溺れそうになりました。
そして私は、
肌荒れが治せない今の私は、もはやプロフェッショナルではない。
またどんなことにでも、執着するのはよくない。と考えました。
そう思った私はその後すぐ、
事務所もフリーのお仕事も全部降りて、モデル業を引退しました。
東京でお世話になった方々には、感謝しかありません。ありがとう!本当にありがとうございました。
***
この時、心と身体は繋がっている。と痛いほど痛感したのでした。
この時の私は、
不安や心配に支配され、自信を失い、苛立ち、焦っていました。
心が元気でないと、外見美は成立しないのです。
これは、毎日不満ばかり言っていたり、人を羨んでいたり、私なんて、、と自分を卑下したり、どうせできないと諦めたり、ネガティブな感情でいること全てに共通するものだと思っています。
怒りを抱えている人は、眉をひそめ、目がキツくなります。
不満を抱えている人は、口がへの字口。
いつも自信のない人は、大体猫背です。
当時の私のようにストレスを抱えていると、頭痛や肌荒れを起こします。
心の状態は、見た目に現れるから。
これが、内面のメンテナンスへと繋がっていきます。
続く。
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