最近転勤してきた素敵な先輩。


元ギタリスト。プロ級の腕前と噂。


どうやらコンテストで大友康平に勝った事があるらしい。


大物落語家と知り合いらしい。


定年間近の年齢だがいつもリーゼント。スラッとした体型。


‥素敵なHさん。



しかし浮かない表情。


転勤してきて馴染めないみたい。


『ココは若い人が多くて話が合わない。前の支店に戻りたいな。』と両手を広げ、悲しげな音色の口笛を鳴らす。


その態度がより周囲から浮く原因になっている事を自覚していない。


Hさんはロックンローラーなので多くを語らない。

『コピー!OK!』

『電話!センキュ!』

『ランチ?マック!』

最後のはよくわからないが皆から不評だ。


このままだと辞めちゃうかもなー。

素敵な方なのにもったいないなー。


支店長に呼ばれた僕。

「Hさん、前の支店に戻して欲しいって言って来てさ…なんとか元気づけられないかな?」


事態は深刻であった。

よし、ここは積極的に話しかけてみよう。

すると色々な事がわかった。


笑点の林家木久◯の前座に出て一万円もらった事がある。


ギターを始めたのはアニマルズに憧れていたからだ。


実はハウンドドッグには負けていて準優勝だった。


コレはリーゼントでは無くオールバックだ。


なんて興味深い。


今度飲みませんか?

と聞くと


えっ?!私と??

いやー嬉しいなー。ホントに??ガッデムですね!ルート246沿いに良い串かつ屋があるんですよ!


急なテンション爆あがり。

ガッデムってチキショーだっけか?‥まぁ良いでしょう。