診察室のベッドに横になる私

ピチピチ赤短パンの下からコブが半分顔を出している。

Dr.コミカルの言う通り、壁側を向く。

Dr.コミカルが赤い短パンをずりおろす。

えっ!?
ずりおろす?!

なんで!短パン履いた意味は?!
下からコブ診るために着替えたんじゃないの??

一度赤い短パン履かせて、待合室に行かせ、戻って来たところで、短パンをおろす。

現代の最新医療はそこまで進んでいたのか。

しかし私に抵抗の余地はない。

まな板の上の鯉。

あ、だから広島東洋カープカラーなのか。

なんて思っていると



『あー、これね、粉瘤だ。クッサイ奴だ。クッサイ奴。ね?』

と言いながら医者専用定規みたいなので『クッサイ奴』の大きさを測っていく。

『コレと足の痛みは関係無いね。別物だよ。』

マジか!言われた瞬間、急に足が痛く無くなってきた気がする。コイツできる。

同時に『クッサイ奴』と言ったDr.コミカルに、急に腹が立ってくる。

『粉瘤は、今切開して取らなくても良いと思うよ。足の痛みの方は注射しておこう。』

うん。切開はしなくて良いです。
そして注射もしなくて良いです。

だって痛く無くなったから。
恐らく私の心の問題だったのです。

だから注射は…

あれ?Dr.コミカルの手にはプラスチックのピストル様のものが

《つづく》