AEDは、正しく使用すると確実にひとの生命を救うことが出来ます。
この研究成果は、米国心臓病協会/米国脳卒中協会(AHA/ASA)の学術雑誌に、機関誌速報をつけて大きく掲載された成果で、
今後この研究成果に基づいて、アメリカとカナダなどで、AEDの設置が再整備されていくことになります。
この研究は、カナダのトロントという、日本で言うと札幌や仙台に相当するような大都市圏で行われ、建物半径100m以内の院外心停止の発生頻度をランキング形式で統計をまとめたデータが統計解析されました。
トロントは、カナダで一番好きな街ですが、
トロント大学医学部は、インスリンを世界で最初に発見した伝統ある名門校として世界に知られています。
========
AED設置に最適の場所判明
建物半径100m以内の院外心停止頻度でランキング
公共の場で最善のAED(自動体外式除細動器)の設置場所は地域のコーヒーショップやATMコーナーとの研究結果が明らかになった。米国心臓協会(AHA)が3月20日、Circulation誌の掲載論文を紹介した。
研究グループは、最善のAED設置場所を検討するため、カナダ・トロント市のさまざまな商業施設や行政機関の所在地の営業時間における半径100m以内の心停止発生頻度を順位付けした。
2007年1月から2015年12月に発生区域が明らかな非外傷性の院外心停止件数は2654件。このうち、3大チェーンコーヒーショップおよびカナダの5大銀行のATMがトップ10の8施設を占めた。この順位は、長期間安定していた。
研究グループは、健康増進施策の関係者が有効なAED設置に関する取り組みを進める上で今回の研究成果が役立つ可能性があるとコメント。最終的には最も必要とされる時にアクセス可能な場所にAEDを設置することが目標と述べている。
【出典】
Coffee shops, ATMs may be ideal locations for lifesaving AEDs | American Heart Association
http://newsroom.heart.org/news/coffee-shops-atms-may-be-ideal-locations-for-lifesaving-aeds#.WOdcIZLLzH0.twitter
【引用】
臨床ニュース | m3.com
AED設置に最適の場所判明
https://www.m3.com/clinical/news/517847?pageFrom=tb&portalId=simpleRedirect
関連病院や教育病院の運営は、どこの医学部も悩みの種ですが、
医科大学が医療法人を設立して、大学の学長がその法人の理事長を兼務するというのは世界に例をみない新しい形です。
従来の日本の大学病院の組織形態では、附属病院を精々3つか4つしか持てず、管理面で行き届かずに、3つ目以降になると経営不振から病院を閉鎖・売却せざるを得ないケースも少なくありませんでした。
(N大学練馬光が丘病院などの閉鎖に伴う大混乱は、記憶に新しいところです)
一方、欧米では大学が直接経営する大学病院はなく、大学病院と名前がついていても、経営主体は民間の株式会社が担う形です。このため、大学の意向が病院側と必ずしも一致するとは限らず、
例えば、ハーバード大学でも、医学部の人事を直接握っているのは、大学ではなく病院側だったりします。
日本でも、麻生副総理の「麻生セメント」や、警備会社の「セコム」などの株式会社が実質的に運営する病院が増えつつあり、
『麻生飯塚病院』などは、ベッド数1000を超える大学病院レベルの高度な医療を提供していますから、いずれ我が国の大学病院も、株式会社に経営を委託する形になると、専門家は誰もがそう考えてきました。
医療経営の世界は慢性的な人材不足に悩まされています。
それだけに、大学が医療機関の経営を束ねる法人を設立して直接運営するなどというのは、医療経営に携わる我々には、衝撃的な驚きです。
藤田保健衛生大学には、医療経営を教える専門学校がありますが、人財資源が充実しているから成し得る新しい試みだと思われます。
大学が「学校法人」とは別に、医療機関の経営専門の法人(医療法人など)を新設することによって、
大学側は教育病院や、卒業生の派遣先を、一挙に数十箇所も増やすことが出来るというメリットがあります。
また、病院側には医療機関としての格を揚げて、常勤スタッフに「臨床教授」などの称号を与えるメリットを享受します。
藤田保健衛生大学は、医学部だけではなく医療保健学部・短大・専門学校など、たくさんの医療職を養成する医療系総合大学なので、医師だけでなく、看護師・放射線技師・リハビリテーション技師・臨床検査技師など、各学科卒の医療職の就職・教育ポストを安定的に確保することにも繋がります。
学術面でも、同じ医療法人傘下の22もの医療機関が参加する形で、大規模臨床研究も可能になります。
地域連携同士を更に拡大させて、臓器移植ネットワークなども大規模に進めることが出来るなど、大学間や法人間(経営主体間)の壁によって阻まれてきた医療改革も、大幅に進歩する可能性が期待されます。
新法人理事長の星長教授(学長)のご専門は泌尿器科で、ロボット手術(ダヴィンチ)による腎・尿路腫瘍手術の第一人者として知られています。
研修医の医学教育でも有名な方ですから、新しい病院群も、若い人材の交流で活気づくことでしょう。
新しい医科大学主体の病院ネットワークに、大いに期待したいと思います。
【出典】
地域医療連携へ新法人認定
藤田保健衛生大学設立の新法人に22医療機関が参加 - SankeiBiz(サンケイビズ)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170405/mca1704050500004-n1.htm
『日経メディカル』からの情報シェア
このショッキングなタイトルに、『日経メディカル』の記事コメント欄が炎上しています😅
『ACE阻害薬』(アンギオテンシン変換酵素阻害薬)や
『ARB』(アンギオテンシンII受容体拮抗薬)などは、
今や
高血圧の第1選択薬
として世界中で広く処方されています。
いずれの薬剤も、副腎髄質から分泌される、血圧を上昇させるホルモン「アルドステロン」の作用を阻害することで降圧作用を示します。
『ACE阻害薬』や『ARB』を高血圧の患者さんに用いる際には、血圧に関連した生理学的変化にだけにしか目が行かないきらいがありますが、
生体内では、1つのホルモンが複数の臓器や組織内で異なる役割を果たしている場合があり、高血圧は改善したけれども、生理学的バランスが崩れて、思いも寄らない他の弊害が発生する可能性があります。
また、これらの薬剤の副作用というだけでなく、患者さんの体質的な問題でも、アルドステロンの作用を阻害することによって何らかの問題が生じることもあり得ます。
「血清クレアチニン値」というのは、腎機能障害の主要な指標として広く臨床の現場で活用されている臨床検査値ですが、元は筋肉の代謝産物で、腎機能障害だけでなく、筋肉の代謝の変化によっても検査の値が敏感に変化します。
『ACE阻害薬』や『ARB』による降圧療法開始後に、血清クレアチニン値が30%以上上昇する患者さんが1.7%いたという臨床研究の報告があったとのことですが、
そこに該当する患者さんを詳しく調べたところ、『慢性腎不全』や『慢性心不全』の発症率や死亡率が高かったということで、
その1.7%の方を見逃さないようにすべきだという論文が『英国医師会雑誌』(BMJ)に掲載されたという記事です。
しかしながら、たった1.7%の患者さんの背景を鑑みると、この論文の臨床的意義は些か疑問です💧
「血清クレアチニン値」の正常値は検査する機械によって異なりますが、男性で1.1mg/dL以下、女性で0.8mg/dL以下とされています。
血清クレアチニン値は筋肉量に比例するので、一般に女性より男性のほうが10~20%高値になります。年齢による変動はほとんどありません。高齢者では年齢とともに腎糸球体濾過率が低下しますが、筋肉量を減少するため、ほぼ一定になります。
腎機能が50%前後まで低下しないと高値を示しません。
例えば、「高血圧」を永年放置しておいて、潜在的に「腎機能障害」(CKD: 慢性腎臓病)や「慢性心不全」が進行している患者さんは1.7%どころの割合ではありませんが、
血圧の値を直接規定するホルモンであるアルドステロンの作用を阻害するこれらの薬剤を患者さんに開始すれば、少なからず『慢性腎不全』や『慢性心不全』に関連する臨床検査値に変動が生じるのは、医学生だって想像がつくレベルの生理学的な変化です。
この記事のタイトルでは、まるで『ACE阻害薬』や『ARB』を服用すると薬のせいで死亡リスクが上昇するかのような誤解を与えかねませんが、
①「高血圧」の患者さんには、②「腎機能障害」(CKD)、③「慢性腎不全」、④「慢性心不全」などの合併・進行リスクは常にあります。
これら①〜④の病態に直接関与するアルドステロンを変動させたら、30%以上の「血清クレアチニン値」の変動がみられる患者さんが、たった1.7%しかいないという方が不自然で、その数十倍の患者さんに「血清クレアチニン値」のより多くの変動が見られても、なんら不思議はありません😱
何の因果関係もなく、たまたま偶然捉えられた数値上の変化を大袈裟に取りざたしたと言われても否定は出来ない粗末なストーリー展開です💧
天下のBMJに掲載された論文か知りませんが、
【A】「高血圧」の患者さんで、『ACE阻害薬』や『ARB』を投与した中に薬剤の影響で「血清クレアチニン値」が上昇し、「慢性腎不全」や「慢性心不全」が発症して、死亡リスクを高まる可能性があるので、これらの薬剤には注意が必要である。
というのと
【B】「高血圧」に対して『ACE阻害薬』や『ARB』を投与した患者さんの中に「血清クレアチニン値」が上昇する患者さんがいて、背景を調べたら、「慢性腎不全」や「慢性心不全」発症・増悪という経過を辿った方々がいた。
というのとでは、まるで臨床的な意義が違ってきます。
もちろん、この論文は後者で、「論理学」という言葉の遊びに過ぎません。
一見、大発見であるかのようにセンセーショナルに取り上げられていますが、
こんなの、どうしようもないクズ論文じゃありませんか💧
高血圧診療の現場を混乱させるだけの、迷惑でしかありません💢
こんな論文を取り上げる『日経メディカル』はどうかしているとしか言いようがありません😱
あまりに酷いので、コメントをつけてシェアさせていただきます💧
(−_−;)
〔出典〕
ACE阻害薬やARBは死亡リスクを上昇させる:日経メディカル
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201704/550758.html?n_cid=nbpnmo_twbn









