父の家で寝泊まりして父の介護を始めて以来、
いつトイレのベルが鳴るかわからなかったので、
慌ててシャワーで済ませていたけど、
今日はちゃんとお風呂に浸かろうって思った。

父は以前より圧倒的にトイレに行かなくなったから、トイレ介助を求めるベルを気にして入らなくても良くなったから。

もちろん、以前だって、
「お風呂に入るからね。」って言えば、行きたくなれば自分で何とかしてくれたとは思うんだけど。


父が元気な頃は、週に何度もサウナに行っていた。
なんていうか、加齢臭みたいなものを父から感じたことはなく、恐らくいつも綺麗にしてることを心がけていたんだと思う。
(加齢臭が出るような食生活でもなかったのもおるかな。)

弱ってきてサウナに行くのが難しくなった頃、
あれほど好きだったお風呂にも入れず可哀想だった。

父の家のお風呂は、風呂好きの祖父のお陰でかなり広く、子供の頃は岩風呂になっていて、
岩の上から水が流れてくる仕掛けを祖父がした記憶がある。

だけど、高齢の父には広すぎる。
そして、湯船が深い。

入ったらいいけど、出る時が多分自分でも無理だと思ったんだろう。

私が父の入浴介助をするのが無理だなと思って、
旦那さんに頼んで来てもらったことがある。

何事も工夫して自分で何とかしてきた父は、
人に頼るのが苦手なのか、遠慮して、
「自分でロープで出られるようにするからいい。」
と断った。

毎日、父はノートをつけているので、それをある時開いてみたら、


6月30日に
久しぶりに我が家のお風呂に入り嬉しかった

と記してある。


こんなの見たら、何とかお風呂に入れてあげたくなるよね。
喜んでほしいから。


でも、この日が最後。


体力に不安のある父は、お風呂に入ると疲れるからとそれ以降入っていない。

入院中でも、シャワーを断り。
退院しても、入浴介助のサービスも必要ないと断った。




父の家に寝泊まりして介護し始めた初日のお風呂の時に、
「入浴剤があっただろ?」
と言われたけど、
シャワーで済ませたことを言うと、他人事なのにちょっとガクッとした仕草をしていた父。


今日はたくさんある入浴剤からこれを選んで入ったよ。


開運福寿。。。いいことあるね。