今回の京都大学のiPS細胞研究所の不正しかり。
山中先生は、全然悪くない。
日本のために
研究のために、研究費を集めることに奔走されて、
研究者なのに、研究ができない状況。
iPS細胞といえば、まだ、お金を出してくれるところもあるでしょうが、
一般の私たちには何なのかわからない基礎の研究をしているラボは
もっともっと大変なはず。
このままでは、どんどん日本から優秀な科学者がいなくなってしまう。
仕事で、最近研究者の先生のお話を聞くことが多くなりました。
先日、高校生に有機ELや太陽電池の研究のお話をしてくれた阪大の工学研究所の先生は、
「研究においての発見とは、偶然なのではなく、間違えて出てきた結果に対して、それで終わりにするのではなく、すごいことが起きたということを見抜く力があるかどうかだということです。
有機ELの研究が始まってから30年余り。今、世の中にないものを商品として売り出すまでには、長い時間がかかります。」
とおっしゃってました。
ノーベル化学賞をとられた先生方や、一流の研究者の方々は、
研究には忍耐と地道な努力が必要であることや、ミスから、大きな発見につながることのほうが多い。
役に立つものばかりもとめてる研究は、すぐにやくにたたなくなる。
何になるかわからないけれども地道に研究する基礎研究が大切だ。
と、いつもおっしゃいます。
東京大学のこの事件も、
この先生のお話を直接聞いたこともあったので、とてもショックでした。
シュゴシンを発見した経緯には感動もしました。
同じ研究をしている人は世界中にいて、
みんなあと一歩のところでしのぎを削ってて、
一分でも先に見つけて論文を発表したところの成果になる。
渡辺先生は、発見した物質に守護神と名前を付けた理由は、
染色体をバラバラにならないようにガシッと止める、守ってくれる物質だから
日本人が見つけたとわかるように
守護神→シュゴシンとしたとお話してた。
いまや、高校の教科書にも載っている。
すごい成果だとおもう。
でも、さらに研究を続けようと思うと、もっともっと成果を出さなければ、お金がもらえない。
シュゴシンがもっともっと何かに役に立つという成果をださなければ…。
そんな話もちらっとされてた。
成果が出ない研究にはすぐにお金を出さなくなる日本。
資源の少ない日本は、優秀な人たちが財産なのに、このままでは、本当に
頭脳流出してしまうと、
普通の主婦の私でも、心配になる。