written by her own hand in TV show "What's My Line?"
ジーン・シュリンプトンが好きだ!
Very Sixties
まさに60'sなスタイル。
写真ではこんなに可憐でラブリーで清楚な雰囲気のシュリンプトンですが、本人曰く『見た目でみんなは私をか弱い女の子と見るけれど、実際は女の子らしくはなかった』そうで、『自分はあまりにも“かわいい かわいい”していて、少しマヌケなルックスだと思ってた。ルックスなんて全く気にしなかった』、とのこと。
…左様で御座いますか、あなたくらい美しければルックスに構う気はなくなるかもしれませんね。
しかしベイリーも
しかしベイリーも
『スタイル(こだわり)がないことが彼女のスタイル。だらしないモデルの第一人者だな』、だそうで。自分が綺麗だとか全く思わないところや見た目に構わないところが好きだったんですって。
インタビュー見てると思うけど、ジーン・シュリンプトンという人は(自分の)美貌に無頓着だったんだろうなというのがひしひしと伝わってきます。
Shrimpton with Mom
右はママ・シュリンプトン。ママンプトン。故郷だそうです。
派手なロンドンでの有名人としての生活よりも、こういった動物や自然に囲まれる生活を望んでいたとか。
with Avedon in Lunch
アヴェドンに食べさせてもらうシュリンプトン。『人としては好きじゃない』アヴェドンに食べさせてあげてるシュリンプ。
アヴェドンは楽しそう…。髪がソフトクリーム状態ですが。
これまたアヴェドンとの撮影裏。
モデルじゃなかったら庭師になりたかったらしく、極めてプライベートな性格のシュリンプトンはモデル界に自分は全然合わなかったと言っていましたが、本人の思惑と周りの評価は相反してるよう。
『カメラ映えが抜群だった。撮影には普段の半分のフィルムで済んでいたから、世界一安上がりなモデルだったと言えるね。抜群のタイミングで自ら一枚噛んでみせる才能も持っていて、どこに照明が当たるのか知り尽くしていたよ』
と、ベイリー。
デヴィッド・ベイリー。
ベイリーの友人が担当するシリアルの広告の撮影中に出会ったふたり。
『ある日スタジオを歩いていたら、シリアルの広告を撮影してる青い瞳の女の子が目に入ったんだ。文字通り、息を呑んだよ。スタジオに入っていくと、彼女がその瞳と同じ色のブルーの背景の中に立っていたんだ』
そして彼女の魅力をこう語ります。
『ジーンは民主的・庶民的な魅力を持っていた。つまり、誰もが彼女を好きになるということだ。文化的にも彼女にはボーダーがなかった。隣の女の子、ではなくて隣に住んでいてほしい女の子だ』
しかし
『ジーンを失ったことは…自分のカメラを失ったようなものだった。俺はジーンを自分の望む女性にしたつもりだったが、彼女はほとんど完璧だった』
そしてシュリンプトンの語るベイリーとは
『素敵な人だった。みんな彼が大好きだったわ。小鳥も男の人も婦人たちも、ゲイ達も。誰もが。』
Break Fast in the Bed
女の子の大好物、ベッドでの朝食。
写真も撮るそうです。見てみたいですね。
あのセルジュ・ゲンスブールと。口説かれなかったんでしょうか。
そうそう、シュリンプトンとアメリカに進出したときの話をベイリーがしていました。
『俺とジーンはNYにいて、ダイアナ・ヴリーランドに会う予定だったんだ。タクシーがつかまらなかったから彼女のオフィスまで歩いて向かってたんだけど、どしゃぶりの雨に遭ってしまってさ。ジーンは雨でメイクが落ちて、“こんなんじゃヴリーランドに会えない”って言うから、“行かないより行った方がマシだ”って言ってやったんだ。とにかく二人で言い争ってたよ。それでなんとか到着したら、典型的なファッション界のお出迎えさ。赤い漆塗の壁の魔法のトンネルを抜けると、豹柄のカーペットに最新のブラインドと火の灯った高いキャンドル。そこに俺たち溺死寸前のネズミ2匹が彼女のスマートなカーペットに水をぽたぽたと垂らして。ヴリーランドは立ち上がって眼鏡を外すとこう言ったよ、“そこから動かないで!イギリスが来たわ!”。それ以来、彼女は俺たちにとって最高の仕事仲間になったんだ。』
“溺死寸前のネズミ2匹”…。