F1開催サーキットのポディウム真ん中で勝利のポーズは、3歳と数ヶ月のロビン・ライコネン。背後の文字を見ると2018年ですね。すぐに処分してほしくない映像や記事を「永久保存版」と銘打つ事があるけど、この風景にタイトルをつけるとしたら「20年保存版」でしょうか。

4歳になった2019年の夏休みに、カート・キャリアをスタートさせたロビンくん。ただ、父親いわく「モトクロスバイクも好きだし、突然、ダンサーになりたいなんて言い出すかもしれない」なのだそうです。来年でF1キャリア17年になる父親は、目尻を少し下げてこう続けました。

「彼の人生なんだから、どう生きるかは本人の自由さ。ぼくはそれを精一杯サポートするだけだよ」。

 

ある精神学者の説によれば、人間の人格は3歳までの生活環境に大きく影響されるそうです。生まれて半年で、パドックの空気を吸っていたロビンくん。最初に喋ったそれらしき言葉は、「パパ」や「ママ」ではなくF1カーのエンジン音だったそうですよ。わたしの勝手な想像でも、たぶんダンサーの道へ行く事はないと思います。だから、冒頭の写真は20年保存です。

歳月を重ねた未来のF1ポディウム。24歳の若きレーシングドライバー、ロビン・ライコネンが立ったときの感無量の想いと共に眺めましょう。今はペットボトルを握るその手に、きっと輝いているだろう勝利のトロフィーを想像しながら…。