おばあさん、とまで書くと失礼になってしまう女性だったのですが、
タイトルとしての分かりやすさを優先して、今日は、先日、
このブログで触れていた少年事件関連のお話を少し
。
私が担当していた少年は、「窃盗」をしていました。
普通、少年事件で「窃盗」が来るときは、万引きが多いんじゃない
かと思いますが(全く個人的な経験でしかありませんが・・・)、
このときは、「侵入盗」でした
。
少年が、友人とつるんで、わざわざ他人様の家に忍び込み、
物を取ってくるなんて、出来心なんかでは
なかなかそこまでしないので、比較的少ない方なのでは
ないかと思います。
ところで、私、この少年事件と同時期に、国選弁護を担当
する順番が回ってきてしまい(これって、義務なのよね)、
あるおばあさんの窃盗事件を担当しておりました。
それで、こっちのおばあさんの方が、「万引き」。
私の中では、「逆だろう~。」と思っていたのですが、
いずれにしても、どちらの犯人さんにも反省していただく
必要があるわけで、少年とおばあさんの双方に
「ところで、窃盗罪って、一体何が悪いのか
分かってます?」
と聞いてみました。
少年の方は、
「う~ん、盗られた人が困るから。」
「盗られた人が、また盗られるんじゃないかと思って
怖がるから。」
などと一応答えていました。
そこで、裁判所に行く前にもう一度よく考えてみるように
指示して、面会を終了。
他方、おばあさんの方は、
「人様の物を盗るのは悪いことだからです。」
と、分かっていないだろうなあという回答。
そこで、「何で悪いかってことなんですけど?」と
さらに質問してみると、
「人道に反するからです。」
「なぜ人道に反するんですか?」
「人様のご迷惑だからです。」
「なぜ、人様のご迷惑なんでしょう?」
「それは、社会正義に反する悪いことだからです。」
「・・・、だからなんで社会正義に反して、悪いと考えられ
ているんでしょうかね?」
「それは・・・」
このおばあさん、実は、20年近く前に窃盗の前科があり、
さらにその後も、窃盗を繰り返していました。
つい最近も警察で厳重注意されていたのに、またやっちゃった
ので、今回裁判を受けることになったわけ
(身柄拘束はされていませんでした)。
これだけいっぱい窃盗をし続けて、そのたびに警官やお店の人
から厳重に怒られてきたはず。
それにもかかわらず、窃盗はなぜ悪いのかについて
あまり考えて来なかったように思うので、少年と同じように、
裁判の前にもう一度よく考えてもらうように指示して、
打合せを終了したのでした。
というわけで、その後日談は、また改めて・・・。