だんだん、ムシムシしてきましたが、それでも

クールビズを始めた私には、快適なチャリ通日和でした。


うちの事務所、今日の村上ファンドに関する報道で、

ちょっとバタバタしておりましたが、私はいつもどおりの業務を

淡々とこなした一日。

ただ、こういう経済事件報道に接するにつき、弁護士として

思うこともあり、今日はそんなお話です。



「コンプライアンス」って、「法令遵守」って訳すんでしょうが、

「法律を守ってれば、それだけでいい。」という話ではないことは、

私なんかが言わなくたって、至る所で「識者」と言われる人が語っていることです。


だから、顧問先の会社からご相談を受けても「コンプライアンス」

はよくっても、「レピュテーション」上、問題がないかを検討する

なんてことは、私が弁護士になった頃よりずっと前から、

皆さん、考えて行動していたはず。

それを「商道徳」というのか「倫理」というのかはともかく、

法律守っている以上、後はどうでもよいということではないことは

みんな知っているはずで、最近はやりの「ソフトロー」という概念も、

こういう法律に書いていない規範を見ていこうということだと思います。



そんな中、



もう、去年のことなのですが、ある会社からFAXで契約書チェックのご依頼

があり、内容を確認してご回答しようとしたところ、先方から送られてきた

送付書に記載してある

自分の会社のFAX番号が間違っている!?

ではありませんか!

これって、いつも間違っているようなので、ひな形自体が間違っている

と思うのです。


弁護士って、こういう細かいことをいちいち言い出すと、

「この人、ちまちましたことにうるさいなあ。」

と思う方も世の中にはいらっしゃるので、対応は難しいのですが、

だからといって、黙っていて、もし大事な書類を全然知らないところにでも

FAXされたら、顧問先に損害が生じかねませんし、何より、

かっこ悪いったらありゃしません。


そこで、このFAXを送ってくれたある会社の部長様宛てに、

「細かいことで恐縮ですが、御社の送付書のFAX番号、間違っていますよ。

うちの事務所では気がつきましたが、御社のお名前にもかかわりますので、

訂正しておかれた方が・・・。」

と丁寧に、ご注進したつもり。


ところが、この部長様、全然、気にすることも無く、

「ああ、それですか、知ってます。大丈夫ですよ。その間違った番号、

どうせかからないので、エラーになりますから。」

だって。


われわれ弁護士って、お客さんの粗探ししているんじゃないの?

と思われるようなこともないではなくって、

できるだけ失礼の無いように気を付けているのですが、

特に、以上のようなケアレスミスのときは、相手様が社会的な地位にある方

でもあるので、かなり気を遣って、ご連絡するもの。

しかも決して粗探しなどしているのではなく、また、うちの事務所から送った

FAXがエラーになったからと苦情を言っているのでもなく、


御社のためにも訂正した方がいいですよ。


ってことを失礼にならないように申し上げているのです。


これだけ気を遣って、ご連絡して、上記のような対応だとがっかりしますね、

正直言って。



今日の村上ファンドの報道を見ていると、報道が事実かどうかはともかく、

コンプライアンスに気をつけている多くの企業でも、足元の業務では、

以上のように、全然分かってないなあってことが多いのでは?

と思ってしまいます。


「単に法律を守ればいいってもんじゃないの!

あなたたち、自分の会社が他人様から見てどう思われるのか考えてます?」


と聞きたくなってしまうのですが、世間知らずの弁護士の

ただの愚痴かしらん・・・。



上記の会社からは、今日もまたFAXでご相談がありました。

送付書のFAX番号は、まだ訂正されていません・・・。


CSRを叫ぶことより、コンプライアンスを叫ぶことより、

内部統制を取締役会で決議することより、

FAX送付書の間違い一つ訂正する感性の方が、

ずっと大事に思える私って、

企業戦士の皆さんから見ると、どうでもいいことを気にしているのかしら。。。