先日、社内勉強会みたいなもので「給料は誰からもらうのか」というテーマで話がありました。会社が傾倒しているコンサルティング会社がこう言っているから、こうなんだという話の流れで「給料はお客様からいただくもの」という結論付けがなされました。おそらく、お客様を大切にして、真摯に向き合うことで会社がよくなるという持っていきかたなのでしょう。会社からもらうんじゃなくて、お客様からいただくんだから、それを考えてしなさい、という主に若い社員に対しての上から目線の諭しです。

 

いろんな考え方があるので、すべて否定することはありませんが、ちょっと違和感を覚えます。まず、そういう考えをしている自体がおかしい。給料を誰にもらうかではなく、問題はどうやって自分が稼ぐかということ、価値を提供できるかが先にくるということ。お客様からいただくのだから、感謝して仕事をしなさいというのは間違いではありませんが、今まっとうにやって儲かっている会社はそんなことは言わないでしょう。それは前提だから、その上で、どう付加価値を提供して、お金を払っていただくか、その振れ幅が大きいほど儲かるわけです。会社からだろうが、お客様からだろうが、お金を寄付してもらうわけじゃありません。ビジネスですから、対等に取引が発生しているわけです。顧客第一主義の誤った取り方でしょう。どちらが上から目線かを比較しても無駄なだけです。

 

稼ぐ力があるかどうか、これは私にとってもこれからの重要なテーマです。顧客第一主義という言い方によって受け身にしかならない考えではなく、もっと主体的に、どうやってビジネスを成立させていくか、それを考えていくのが必要になるでしょう。そして、私がいつも言っていることですが、もう一つ私たちは消費者でもあるわけです。モノやサービスの提供者でしかない人は一人もいません。必ず、仕事を離れれば消費者にもなるわけです。つまりは、お客様は大切だけど、自分もお客様になる機会がたくさんあるわけで、どっちが上かとか、お客様は神様ですというのが時代にあっているのか、それはわかるはずです。

 

お客様から給料をもらっているのだからというのは偏った見方でしかありません。じゃあ自分が消費者の立場の場合、相手に「俺はお客様なんだぞ、お前の給料は俺が払っているんだぞ」そんなことは言わないでしょう。どっちが上とか下ではなく、きちんと価値を提供して、それに見合う対価を支払う、その積み重ねがビジネスであり、社会というものでしょう。そういう上下が強調される時代は嫌ですね。