これまで所有する我がサンリオSF文庫を大量に失ったことが2回ある。

 

一回目は、学生時代に買い集めたもののうち社会人になっても持ち歩いていた十数冊を、ある時急に断捨離づいて二束三文でブックオフみたいなところに売り払ってしまったこと。読みたくなったらまた買えばいいやという気持ちだったが、売ったあとで値段が高騰していることに気づいた。絶版になったことは知っていたが、まさかここまで値上がりしているとは。このときはマイクル・コニイの「冬の子供たち」や「ハローサマー、グッドバイ」などにグッドバイしてしまった。(実家に残してあったものは無事) まあ、これは自業自得。

 

二回目は、すこしづつ買い足していたモノの中で、特にお気に入りのものを○○本みたいにビニール袋に入れて、棚の奥に隠していたところ、いつの間にかカミさんに捨てられてしまったこと。日ヤケ、酸化防止のために袋に入れていたのがアダとなったか・・・。この時も「ハローサマー、グッドバイ」が消え、よりによって「熱い太陽、深海魚」「猫城記」などがやられた。あまりにもショックが大きすぎてほかのタイトルはすべて忘れた。せめて古本屋に持って行ってくれれば、誰かに引き継がれるのに、ゴミとして燃やされてしまったら、これはもう、文化的な損失である。

 

当然、夫婦喧嘩になったが、なぜ捨てられたのかは、さっぱり不明だった。しかし、ある時急に思い出した。カミさんに「猫城記」の表紙を見せて 「これ、似ているんじゃないの~」と言ってしまったことを・・・。サンリオSF文庫の中で、1,2を争う怖い表紙と言われてる「猫城記」・・・人の心を狂わすパワーは絶大だったようである。