ゴルゴ13 (架空の人物)
さいとう・たかをの劇画、ゴルゴ13』に登場する架空の人物で、同作の主人公
個人情報
生年月日、年齢:不明。外見から40代
連載当初の設定ではさいとう・たかをより1つ年上。(1935年生まれ)ケネディ大統領暗殺事件や、ダグ・ハマーショルド暗殺もゴルゴの仕業と噂されることから「1960年代当時で、ゴルゴは20歳代であると仮定すれば、2020年代で80歳代となる。
国籍、不明ではあるが、依頼の状況や渡航先に応じて偽造のパスポートや身分証を用意し、日本、アメリカ、中国など様々な国籍を自称(詐称)することが多い。
経歴、不明
素性、不明
出生地や家柄には多くの仮説が立てられているが、正確なところはわかっていない。
本名、不明
コードネームおよび通称はゴルゴ13(Golgo 13)。
頭文字から G とも呼ばれる。しかし普段自らゴルゴ13と称することはほとんどなく、デューク・東郷(デューク・とうごう、Duke Togo)の名をよく使用するが偽名と推定される。ゴルゴ13の名を知っている者も対面の場においてその名で彼を呼ぶことには憚りがあり、「ゴルゴ13……いやMr.デューク・トウゴウ」とゴルゴの名を口走ってからすぐに言い直す場面が多く見られる。依頼内容や状況に合わせ様々な偽名を名乗ることもある。(サルル・デミオ、東郷隆、トーゴ・ロドリゲスなど)
- 職業、自身の発言によれば「スナイパー」(『落日の死影』)、「狙撃屋」(『ANGRY WAVES』)。
- 身長は182 cm、体重は80 kg(『ゴルゴ13のすべて』[5])。さいとうによれば連載開始当初は相当な大男のつもりであったが、2014年時点ではそれほどでもなくなった。
- 外見:東洋系。外見からは日本人、日露混血、日ユ混血、日中露混血などの推測がある[7]。短髪。無駄のない筋肉質の体を持ち、全身に無数の傷跡(銃創、切創など)がある。「剃刀の刃」と形容される鋭い目つき、猛禽類の翼のような眉毛が印象的。髪の色は黒、瞳の色は鳶色(『冷血キャサリン』)。
- 能力:オリンピック選手のフィジカルコーチだった人物を驚愕させる[8]ほどバランスの良い運動能力を持つ(『36000秒分の1秒』)。また、どのような苦境に陥っても諦めることのない強靭な精神力だけでなく、自身を「臆病」と表現するほどの用心深さと、目的を達成するためには何時間でも辛抱強く練習を繰り返す忍耐強さもある。
- 血液型:A型(『Gの遺伝子』でゴルゴ自身が語っている。)
- 利き腕:右(ただし、左手も右手同様に使えるよう訓練されているため、実質的には両利きともいえる)
- 住居:世界各地にセーフハウス(隠れ家)を持っている。休養の時などに使うようだが、敵襲にも対応できるよう建物の立地や土木・建築上の構造などが考えぬかれており、武器なども充分に保管されている。ゴルゴの山荘は外見は小さなログハウスだが、窓は全て防弾ガラス、ドアは鋼板入り、丸太の壁の中には鉄筋コンクリートが打設されている。さらに核攻撃まで想定し、核シェルターを兼ねた地下室も備えられている(『禍なすもの』)。
- 持病:年に一度程度、腕の筋肉に力が入らなくなる症状を発症する。ギラン・バレー症候群に似ているが、可能性は作中で否定されている(『喪服の似合うとき』)。フィジカル的なものではなくメンタル的なものと思われ、修験道による特訓によって克服を試みたが、中断を余儀なくされた(『震える修験者』)。
- 第三者の評価:国際的テロリスト。超一流のプロフェッショナル。超A級のスナイパー。狙われればアメリカ大統領でも助からない。他に、神、モンスター、死神、黄色い魔神(『バイオニック・ソルジャー』)、白い巨人様(ヒガンテ・ブランコ、『白い巨人』)、20世紀最大の謎(『マークのリクエスト』)など。
- 一話(一度の依頼)において、確認された最も多い殺人数は約2,000人。線路のポイントを切り替え、精鋭部隊が隠れて乗っていた貨物列車(実質は軍用列車)を湖に沈めて溺死させた(『ロシア・クライシス』)。
性格
寡黙で無駄な会話をせず、相手の無駄な言動も好まない。しかし、相手によって口数の多さを許容したり、相手の矛盾や嘘を突くために警告を含んだ皮肉を言う場合もある。
時間厳守。状況により早めに会合場所に潜み、依頼人の様子及び接触場所の状況を偵察する場合がある。
- 相手が依頼人でも挨拶はしない。相手が誰であれほとんど敬語は使わず老若男女問わず同じような態度で接する。例外としては、自らの命を救ってくれたような相手及びその親族に対しては敬語を使用することがある。
- 自らの仕事のスタイルを相手にも要求し、同意されない場合は依頼を受けない。
- 完璧主義で曖昧なことは認めない。
- 1発の不発弾による狙撃の失敗に対し、徹底的に追及して原因をハッキリさせるまで仕事を受けない(『アクシデンタル』)。
- 依頼内容に「真実を確認する」が含まれていた場合や、相手がゴルゴのルールに抵触するかどうか確認するためには手段を選ばず手間を惜しまない
- 自分を狙った相手の正体に確証をえるために莫大な経費と人出をかけ(『最後の間諜-虫-』)、目撃者の確実な口封じのために何年もの時間と経費を投じたこともある(『冤罪許すまじ』)。
- 喜怒哀楽の表現をほとんど見せないが、鞭打ちなどの拷問による苦痛で顔を歪めることはある。《ゴルゴ学》によれば、ゴルゴが笑っているのは、『ビッグ・セイフ作戦』『デロスの咆哮』『黒い熱風』『力は我々にあり』のわずか4話。加えて『ミッドナイト・エンジェル』では苦笑し、また『ドローン革命』では一対一で自分を負傷させる強敵を思い出して笑みを浮かべる場面がある[11]。
- 時には態度や目つき、佇まい、または強い語気で不満や怒りの感情を表すことがある(ただし仕事を遂行する上で必要な場合はそうとは限らないと思われる)。
- ゴルゴ曰く「強すぎることは、弱すぎることと同じくらい悪い。強すぎることで、自分を過信してしまい殺されてしまう」と述べている(『ザ・スーパースター』)
- 自ら手を下した遺体の手を組む、所有物を供えるなど死者を弔う稀有な例もある。犬に対して墓を作ったこともある(『寡黙なパートナー』)。
- 第三者からは、常に冷静沈着に見られている。反面、自らは性格について「ウサギのように臆病だから」と述べている(『ザ・スーパースター』)。また作者のさいとうも、臆病である、堂々としていない、と語っている[6]。
- 自分と比肩しうるプロフェッショナルを相手に戦う前、微かな動揺を悟られているシーンがある。一方で強敵との戦いを思い返して笑みを浮かべたりすることもある。
- 臆病な性格は、敵の罠を事前に察知したり、窮地を脱して生き抜く術として不可欠である、という趣旨のことを自らの命を狙った相手に話したことがある。
- 基本的に他者との交流を好まない。自らが大怪我を負って無意識の状態ですら、近づいてきた人間に対して「ノーサンキュー」「放っておいてくれ」など各国語で伝えようとする(『バスク・空白の依頼』)。
- その一方で逃亡中にたまたまその場にいただけで、依頼と無関係の人間を助けることもある(『タラントゥーラ=舞踏蜘蛛』『ストレンジャー』『ファイアー・アフター』など)。
- 逆に任務に関係することであれば、他者とのやり取りは厭わない。
- 相手を国籍・年齢・人種・性別・身分などで差別することはなく、彼にとってはアメリカ大統領の言葉すら道ばたの酔っぱらいの戯言と同じである(『ロックフォードの野望』、当の大統領自身がそう独白している)。
- 必要な場合は、仕事の遂行に最適と思われる相手を最適な方法で必ず手伝わせることに尽力する。
- 自らが命を救われたなど、恩恵を受けたと判断した相手には、手を尽くして報いようとする。
- 恩人が危機に直面したときは全力で助ける(『黄金の男(エル・ドラード)』『ラストグレートゲーム』など)。
- 恩人に対しては敬意を表し、(普段が無愛想な口調とは思えないほど)丁寧に接する(『パッチワークの蜜蜂たち』)。
- 恩人が亡くなった場合、その人が運営していた慈善団体へ莫大な金額を匿名で寄付したり(『感謝の印』)、その人物の家族のトラブルに無償で対処したことがある。
- 依頼を遂行中に出会った恩人が亡くなった場合、その恩人の願いが叶う方法でターゲットを殺害する(『熱砂の彼方に』)。
- 狙撃相手に飼われているペットがいた場合、必要ならペットに対しても正面から応対する(『南仏海岸』)。
- 忠実な協力者には労いの言葉をかけたり、弱音を吐けば叱咤するなどして、モチベーションを上げさせる場合もある。結果が思わしくない時にはフォローも行う(『ブーメランを持つ女』など)。
- 協力者の責任で危機に陥いったり、状況が良くない場合に「気にするな」「俺の責任ということだ」など(『最後の酒』など)。
- 協力者が遂行途中で死を迎える事態になった場合、後のことは自分がやりとげる旨を伝えたりする。
- 協力者には(暗に口止め料を含めた)高額な報酬で(貨幣とは限らない)報いる。
- ゴルゴの依頼を完遂した後、その協力者が心境の変化(「これは既に自分自身の仕事として行動したから」といった旨)で報酬を断ったが、ゴルゴは「それと自分の依頼は別のこと」「ルールに抵触しなければ何をしようと自由だ」といった旨の返答をし、契約通りに報酬を支払っている。なお、この協力者は依頼の途中でターゲットに狙撃されかけるアクシデントに見舞われているが、それに対するゴルゴのフォローも含まれているのかは不明(『殺人マニュアル』)。
- 相手が協力を望まない場合でも様々な手段で手伝わせようとする。協力させるために必要なら、無償で仕事を引き受ける場合もある。
- 依頼とは関係のない第三者の所有物が仕事のためにどうしても必要で、それを盗まねばならないときは、盗んだ物の対価として多額の現金を置いて立ち去ったり、後日、相当品を贈ることで償ったりしている(『極限標的』『静かなる草原』)。
- 自らの信念や使命に殉じた人間には特別な敬意を表することがある(『2万5千年の荒野』『夏の老人』『もうひとりのプロフェッショナル』など)。
- 希なことだが1対1の戦いでゴルゴに「最後の1発」を使い切らせる強敵に出会った場合は敬意を表する(『鬼畜の宴』『未来予測射撃』)。
- 「同業者」である殺し屋に対しては相手の心情を汲んだ配慮をすることがある(『海へ向かうエバ』『死を運ぶ者共』など)。
- 未熟な狙撃手に対して「慈悲」と取れる行動をすることがある(『三人の狙撃手』『プラスワンショット』)。
以上、接した者に強い印象を残し、また分析しようとすると極端すぎるという、相反を併せ持つ性格の持ち主。作中、ゴルゴの分析にあたったFBI主任捜査官は、「社会不適格者(ソシオパス)」と総括した。