どうやら大人には

色んな事情があるみたい


そんなことを感じながら

女の子は、胸の中にある

本当は聞いてみたいことを

聞くことをやめることにしました。


言ってはいけないことがあると

わかったからです。


だから、そのことは胸のずっとずっと奥の方に

しまうことにしたのです。



女の子は学校に行くようになりました。

大きなお兄さんやお姉さんが沢山いて

ちょっとドキドキしたけれど


2歳上のお兄ちゃんがいてくれるから

安心することも出来ました。


お友達もできて

毎日ゴム飛びやあやとりや

少し大きくなると

フェルトでお守りを作ったり

プラバンで可愛く絵を描いてみたり


おうちのお兄さんやお姉さんと

遊ぶ時間は少なくなりました。


女の子は動物が大好きで

犬や猫を飼いたくて

お母さんに何度も何度もお願いしました。


拾った子猫を飼いたくて

夜まで公園で、お母さんがいいよと言ってくれるのを

待っていたこともあります。


「いつまで待っても、お母さんは飼ってくれないよ。

だからもう、おうちに帰ろう」


と、働いているお姉さんがお迎えに来てくれて

泣く泣くその子猫をその場に置いて

箱の中にミルクやご飯を入れて

「だれかもらってください」

と書いて、

ごめんね…と置いてきました。


次の日の朝、子猫を見に行くと

子猫はどこかに行っていなくなっていました。


女の子はとってもとっても

悲しい気持ちになりました。



そんな風に、女の子のおうちは忙しいので

動物は飼ってもらうことが出来ませんでした。


それなのに、女の子はどうしても飼いたくて

亀さんやメダカさんや

ハムスターをこっそり飼って

お母さんに見つかって

とーっても怒られたりもしました。


女の子はそれでも

捨てられた子猫を拾ってきたりもするので

お母さんはほとほと困っていたのです。




つづく


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