女の子のおうちには

お客さんが沢山来たり、

若いお兄さんやお姉さんが

働いていました。



女の子はそんなお兄さんたちが大好きで

いつも相手をしてくれる人を見つけては

おしゃべりをしたり

遊んでもらったりしていました。


お客さんのお膝の上で

おしゃべりしたり


お兄さんやお姉さんに遊んでもらうのが

楽しくて、嬉しかったのです。


そんなある日、いつものように

ひとりのお兄さんが

女の子を公園に連れて行ってくれました。


いつも優しいお兄さんなので、

女の子もウキウキで

手を繋いで連れて行ってもらいます。


その日はちょっとトイレに行こうと

言うので一緒に入った女の子。


そこでも一緒に遊んでくれたお兄さん。


なんだか面白かったのだけど

最後にお兄さんは

「ここに来たことは誰にも言っちゃダメだよ」


と、女の子に言いました。


女の子は何でかなぁ?と思ったけれど

言ってはダメだと言われたので

内緒にしていました。


それから何度か同じように

遊んでもらっているうちに


女の子はお母さんから

「公園のトイレには行っちゃダメよ」


と言われました。


女の子は少しだけ、変な気持ちがしました。

(いけないことをしているのかな…)


しばらくすると、

その優しく公園に連れて行ってくれた

お兄さんは、お仕事に来なくなりました。


女の子は公園に連れて行ってもらうことは

なくなりました。


そして、女の子は

お兄さんはもしかしたら

なにかいけない事をしたから

いなくなったのかな?と思いました。


女の子は黙っていたけれど

きっと誰かが見ていたのかもしれません。


そのとき女の子は

私がいけないことを一緒にしたから

あのお兄さんは

お仕事をやめさせられちゃったんだと

思いました。


そして、そのことは

小さな胸の中にずっと

しまっておかないといけないことなのだと

思ったのです。


つづく