ある少女のお話です。


その女の子はいつも

1人でした。


でもいつもおしゃべりをしています。


おトイレに入れば

トイレットペーパーに。


つまらない時は壁さんに。


折り紙遊びや

あやとりも大好きでした。


お家にはお仕事の人が沢山いました。

いつも忙しそうで

時々暇な時は

お仕事のお兄ちゃんが遊んでくれたり

本を読んでくれたりしました。


週末になると

おばあちゃん家に連れていってもらえます。


おばぁちゃんのお家は

温かくて優しくて

怒られたことなんて一度もありません。


朝起きるとご飯がいっぱい出来ていて

朝からとっても嬉しくなるのです。


でも、日曜日の夕方になると

おうちに帰らなくてはなりません。


おうちが嫌いな訳じゃないけれど

いつだって、帰る時女の子は

帰りたくないなぁって思っていました。


おうちの近くに来ると

商店街の灯りが見えてきます。


その灯りが見えると

とっても淋しい気持ちになるのです。


おうちに着いちゃう…


つづく