チャリンコで日本一周。16インチで出来るのか?

チャリンコで日本一周。16インチで出来るのか?

世界一周を「船」でしました。山手線一周を「徒歩」でしました。 お次は、日本一周を「自転車」でやってみようかなと。押入と記憶の隅にあった折り畳み自転車は、車輪が16インチしかなかった。今回の『手段』という名の相棒はコイツです。 そんな俺と相棒の夏の冒険譚。

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初めての経験でした。
この旅を始めて、かれこれ15年経ちますが。

草津の湯畑を出発し、
30分ほど上り坂を進み、
"国道標高日本一高い”地点のある渋峠に抜ける、国道292号線。
封鎖地点に着いたのが、午前9時。

旅の始まりに、わくわくと、峠越えに覚悟を、心の準備を、少しずつ整えながら、いきなり予想外の展開!

既に何台かの車とバイクの方々の先客がいて、何人かの方々はスマホで、道路情報を調べ、中には道路開通の見通しを知るべく、しかるべき場所に問い合わせしていて、旅するにも、便利な時代になったなと。

漏れ聞こえてくる話などを総じると、
4/26にこの道は冬の通行止め期間が終わり、開通になったがいきなり積雪で2日間閉鎖、昨日は通れた、今日開通するかどうか、開通するとしてもいつ開通するかは具体的に教えてくれるところは無い。
近くの施設の車や、清掃車とやらが、通行止め(関係者除く)のゲートを開けては入り閉める状況で、何人かが話かけると、自分は分からないとの返事。そりゃそうだよね。

さて、どうする?

希望的観測を述べる人、すぐさま迂回ルートに向かう人、ある程度は待って、その後迂回ルートに進む人、ある程度待つったってどれだけ待つべきか。

試されるわぁ。

これもある意味、旅の醍醐味。
旅に出ると、日常の予測の範疇の外の出来事にでくわすことが、素敵なことだと思う。

それが美しい景色や、未知の味覚や、たとえハプニングだとしても。

結論としては、
『12:00開通』の情報が、
11:15頃にもたらされたのですが、
自分自身は待つ判断をしていました。

考えたのは、
①迂回しても2時間はかかる
②その日の天気や昨日までの情報、出入りする関係車両から終日閉鎖は無さそう
③迂回ルートより、国道標高日本一や、雪の回廊の景色が見てみたい

人生と同じで、この判断が正しかったか、分からないけど。
人生と同じで、出来るだけ、心惹かれる道を進んでいきたい。

今回の最大の反省点は、
5月とはいえ、山の上は、スキーが出来るくらい寒いということ。笑

備えよう、未知の人生を愉しむために。








蛇足ですが、
旅に出てくるねと言ったら、
宝はあるかな?と聞かれたので、
探してみるね、と言って出発しました。
あったよ。
美しい景色と、試される自分自身とが。


湯畑〜飯山:62.7Km 
通算距離 : 3809.0km



軽井沢は避暑地だと、改めて思う。


久しぶりの真夏のチャリンコ旅だけど、
気温もさておきながら、
湿度の低い風は心地よいわ、

木陰が多いし、

緑は青空のコントラストに合うし、

素敵なイベントも多いし、

峠越え以外は夏旅史上最高に快適♪

途中立ち寄った、お蕎麦屋さんも生山葵を
自分でするようになってるし、湯畑と草津の共同浴場は無料かつシンプルで、なんだかとっても良い感じ。









軽井沢と草津に共通するモノ


それは、歴史あるものと新しくできるものが、共存していて、すごくお手入れされている感じがする。

住んでる人と遊びにくる人が、仲良く、この場所が好きなんだというある意味、仲間意識。


そりゃ、皆好きになるし、また来たいなと思うわ♪

今も読み継がれている古典作品には、
時間という、とんでもなく厳しい試練を潜り抜けているから、読む価値があると好きな著書の筆者は言っていたけれど、昔ながらの観光地で、今も人が集まっているところには、やはりそれが必然となる理由があるなと、改めて思った次第です。

また軽井沢も草津も来よっと。
今度は自転車以外で。笑

今回の旅でまさしく感じた価値観。

これが良いよね♪





軽井沢〜湯畑:45.2Km
通算距離 : 3746.3km

特定の宗教や信仰に、肩入れするものは持ち合わせていない自分ですが、

「ある晴れた、春の朝の光に望む、名峰」ったら、
美しいのなんのって。

それこそ、『山岳信仰』を、昔からされてきた方々の気持ちが気持ちがほんのちょっとではありますが、それでも、建前やカッコつけや定型文ではなく、心の底からちょっぴり滲み出すような、本当の実感として、感じられた日でした。

これが、今日のハイライトかも。笑

前回到達地点の西武秩父駅まで始発電車で向かい、
旅を始めて、ものの5分後、
秩父表参道の素敵な、夜に来てみたいゲストハウス兼barを見つけて、早速道草してモーニングを食べてしまうという。




途中、これまた、たまたま通りかかった、オープンして2か月のいちご農園で、
『いちご農家の作った苺のソフトクリーム』を食べ、



2014年に世界遺産となった『富岡製糸場』の現状を目にし、お久しぶりの『カイコのチョコレート』を買い、







メインストリートから少し離れた場所に佇んでいた、
『観光客は今の時間はお断り』という、地元民ではない俺もニヤリとしてしまう看板(ポリシー)を掲げた昔ながらのお蕎麦屋さん(40代後半の店主と、彼のお母さんとおぼしいき70代の女性の2人でやってる)に、その看板が外されている時間に入って、大ざるソバ(¥650)を食らうという。




旅を重ね、
年を重ね、
経験を重ね、

こういった知らない土地でも
素敵なお店や場所の、ハナが利くようになってきた気がする♪

なかなか数値化も確約も、履歴書に書くことも出来ない、
俺の特技かもしれない。

ただ、疲れが溜まる後半戦、
何が厄介って、標高差を約1000メートルを
俺の相棒を漕ぎ続けねばならぬという。

差し迫る、日の入り時刻。
ほとんど車通りすらない、山のクネクネ道。

クマに遭遇したら、クマは巨体なので降り坂が苦手だからという『はじめの一歩』の一説を再び思い出しながら、
でもそれだと、これまで登ってきた苦労が水の泡になるからやだなぁ
→でも命には代えられん!という自分会議をする自分
→いずれにせよ、耳を澄ませて登ろう方針を打ちだす自分

何度、
『軽井沢さん、
  そりゃあなた避暑地って言われるだけありますよね!』
と口に出さずには登れませんでした。

最後の最後には、雨が降り
雪すら舞った春の1日でした。

あー、俺また何やってんだろなぁと。笑
あー、俺、生きてるなぁと。笑

今年もこうして旅にでれたこと、
出させてくれた、周りの全て、
健康な身体、
感謝して生きないと!

武甲山から、妙義山へ。
春のあけぼのから、春の雪吹雪へ。

数年前にご縁があって行ったアフガニスタン大使館で聞いたお話。

アフガニスタンでは、ちょうど日本の春分の日の頃がお正月なんだって。

草木にとって始まりのこの季節が
新しい年の始まりって、
とても自然なことじゃないかって。

素敵な話だなと。

さぁ、また春がくるぜ。
頑張ろっと。

オマケだけど、
写真載せたカイコのチョコ、
カイコ自身の斑点が、クランベリー味
ってのが秀逸だと思う。

秩父〜富岡〜軽井沢:85.1Km 
通算距離 : 3701.1km