【改訂】定年遍路記 目次

 

 

1996年9月17日(火)

晴 暑い

 

 

 6時50分宿を出る。昨夜の予報では曇り時々雨であったが、はずれて晴れ、しかしすごく暑い。それでも雨よりは大いによろしい。

 

同郷人に会う

 下川口より山越えで小築紫(こつくし)へ向かう。その途中の山道、はるか前方に1人の歩き遍路あり。追いつこうとするも、なかなかの早足で距離が縮まらない。観察すると、歩行ピッチが自分より少し早い。それと自分もそうであるが、クネクネ曲がった山道を実にこまめに内接線、即ち車の無いときは道の真ん中を直線的に最短距離を歩いて反対歩道へ、車がある時は、頃合いを見計らって反対歩道に渡って、少しの遠回り歩行もしないという方針。そこでピッチを上げてようやく追いつく。聞くと、なんと同郷宝塚市の同年輩のHさん。親元の高知、知人宅の土佐清水等に立ち寄りながら日時をかけての、のんびり遍路とか。道の途中で足の手入れに休憩されたので自分は先を急いだがこの後何度も出会 うことになる。この日はどこかの宿で一緒になれば良いがと願いつつ再び1人で歩く。 
 

三十九番延光寺 15時30分着、修行の国土佐の最後の霊場。鐘を撞く。音色良し。境内も杉や桧、竹林に囲まれ美しい。ご本堂は修復工事中、しかしそのための仮本堂はあまりにも貧相。前夜、時間をかけて納札の裏に小さい字で般若心経を書いたが、それを納札箱に入れて参拝する。 納経書き人、のんびりとした仕草。残念ながら手洗い手拭き布、灯 明台ともに不備(ガラス戸なし)で消火ローソクの林立。 
 

  南無薬師諸病悉除の願こめて 詣る我身を助けましませ