リムフォルサ⇒ヴィンメルビイ (Vimmerby) 86km
1998年6月12日(金) 小晴

 

 

 

 

【改訂】定年欧州自転車旅行 目次

 

 

初めてのキャンプ
 時刻を見計らってYHに戻り受付の開始と同時に宿泊を申し込むと、なんと本日満員お断りと。走行中2度も電話を入れたが留守でつながらず、更にこうして待たせるだけ待たせておいて満員とは!!すごく腹が立つ。
「それなら何故留守番テープで流さぬ、本日分すでに満員と。それに入り口ドアに何故その旨張り紙を貼らぬ?!」
 と抗議する。聞くと、今夜から3夜連続この町でフェステイバルがあって近郊から2万人の観光客が集まり、このYHも10日ほど前から予約満員とのこと。
 仕方なく次のYHにも電話をしたがつなかがらない。しかし、それよりも体の疲労でいまさらこれ以上走る気になれぬ。腹が立ったがキャンプを覚悟する。
 電話を借りたレストランで、
「この近くにキャンプ場は?」
と尋ねると、
「キャンプ場も経営しているので利用してくれ」
値段を聞いてビックリした。場所代だけで80SEK!! 草っぱらに寝るたけで1500円。YHなら素泊まりのシャワー、トイレ、べッド、暖房付で1500円~1800円。後日、野営中心のチャリンコ旅行者に何人も出会うが、彼等が有料のキャンプ場を嫌って無料の公園や林間、草原を探すという気持ちがよくわかる。
 案内されてキャンプ場に着くとだだっ広い草原。しかしテントは1つも見えぬ。全くの無人。

 

 

ヴィンメルビイ (Vimmerby) のキャンプ場(私設) 初のキャンプ 80SEK=1500円!

あてにしていた公営のYHは街のフェスティバルで満員

雨が心配だ 夜、遠雷におびえる 我一人のみで寂しい 寒さに震える

定年欧州自転車旅行1998.06.13(土) 18:30



 「好きなところに寝てくれ…」と。
 困ったのはひしひしと寒さが募ってきたのと何時降りだすかわからない天候。レストランでそそくさとタ食を済ませたが寒くて散歩どころではない。仕方なくテントに入り、寝袋にくるまる。夜9時というのに照明もなしに外の明るさたけで先ほど買ったリンドグレン女史の本が読める。孤児の9歳少女、馬と猿を友に奔放な生活を楽しむ物語。しかし寒さに震え遠雷に脅えて落ち着いて本を読みつづける気になれないし寝付くことも出来ぬ。夜中雨になったらどうなるのであろうかと心配が募る。


 

 

(1998年)