最近お互い意味の範囲が違うものに法則性があるのではないか、と気づかされました。

1)完全に一致するもの

明治初期に日本が英語を漢字に直し輸出した単語群がそのようです。

福沢諭吉とかがやったやつですね。昔の英文訳の単語帳でも見つけ出せば、特に当時新しい概念の単語群はいけそうです。お互い新しい概念だったからでしょうね。

2)日本の意味が狭く、中国の意味が広くて完全に中国の意味の中に含まれる場合。

日本では決まり文句にのみ漢文的に使う単語群がそのようです。

伝わったときの意味がそのまま冷凍保存されてしまっているからでしょう。そのため今の中国語の単語の意味に含まれるといっても、そういう意味もあるが遣い方が違う、ということも多く、誤解を生みやすい気がします。

3)意味の一部に交わりがあるもの

これは大きな円と大きな円の交わり、ですね。

伝わったときは同じでも、長い年月が経つうち使われ方がおのおの違ってきてしまい、わずかに重なる部分もあり、ってやつでしょうか。これが大部分のような気がします。

そんなことを考えているうちに、現代の欧米発の新概念単語に、たとえばクラウドコンピューティングとカタカナで逃げず(日本)、雲、とべたの直訳で横着せず(中国)、交わりのある研究機関で翻訳を検討して統一するなどすれば、面白いんじゃないかなあ、と思ったりしました。