聞くだけでグロいですが、実は昨日ひとつ食べました。

中秋のご進物、月餅。最近は高級化が進み、私の住んでいるホテルの販売してたのは6個入り(直径せいぜい6センチ)で最低日本円で3000円。高いセットになると、数万円します。

この値段、我々の眼から見るとばかげているのですが、高ければ高いほど偉い、というこちらの感覚にはマッチしているようです。偽物や品質問題などが多いだけに、国際五つ星ホテルの、みんなが値段を知ってるもの、というのがよいようです。当然ホテルとしても稼ぎ時、営業すごくて、、、

相当の暴利は暴利なのですが、我々から見れば無駄でばかげてるのですが、高くするにはそれなりの工夫があります。

まず箱。3000円のタイプでも木箱の上にワタをはさんで刺繍入りの布でくるんでいます。これが高いのになってくると決して個数が増えるほうには行かず、箱が2段重ねなったり、それがさらに本革のバッグに入れられたり。

さらに、ワインがセットになったりと、高くするのに四苦八苦。

その極め付けが中身、となるわけです。

国慶節休みから帰った日、部屋でホテルの月餅を発見。まあ、住人に対する季節のご進物、ですね。2段重ねタイプだから確か売価1万円。8個入りです。

いかんせん、一個でスニッカーズ数本分のカロリーが見えてますから、食べるには気合が必要。なぜか晩飯が控えめだった翌朝の昨日土曜日、空腹に任せて一個食べてみます。

まず半分に割ると、中身はこし餡ベースに松の身などがぎっしり。あんこはつなぎ程度です。さらに半分の半分に割って、一口ほおりこんでかみます。ナッツの口当たりがして、次に何か硬いものにあたります。陳皮や果物の皮系にしては味が違うし、ドライフルーツか何か?それにしても堅くて口に残ります。

全部食べ終えて、袋を捨てようとしたところ、目の端に鮑のプリント文字が小さくあります。

ああ、これがうわさのあわび入り!この食べなれない硬いのがあわびか!

街のうわさでは、今年は私の住んでるホテルのコピーを標榜しているホテルが、あわび、フカヒレ、燕の巣入りの月餅を出していると聞いてはいました。実は本家が入れていたのですね。

トレーの上に乗っけて、地元製の脱酸素材と一緒に袋につめられ、さらに箱に入っていて、その袋に印刷してあるので次に何が出るかはあけてからのお楽しみ。

それにしても、決しておいしいとは思えない。お菓子を極めるのではなく、小手先の豪華さでごまかしちゃう。目利きができず値段で選ぶ消費者と、目利きができなくても猿でもわかる豪華さを提供する供給者、、、本当においしいものが食べられるようになるのは相当先になりそうです。