佐奈田与一の霊を祀るということで、霊社。神社に定番の鳥居がありません。ここにお参りに来るということは、神様に願い事をしに来るのではなく、佐奈田与一の供養にくるということなのでしょう。社殿は中に入れそうでしたので、お邪魔することにしました。いつの間にか閉まって、入れなくなるのではと恐れ、まずは入れるところに入るというのが、ワタシの散策の壷だと思っています。
黄金の○に三の入った、三浦一族の家紋が目に入ります。 佐奈田与一の父は、岡崎義実で、彼は三浦大介義明の弟にあたります。源氏に仕えてきた一族でもあり、頼朝側につくのは自然だったのでしょう。
社殿の中に、お守りなどの販売所がありました。宮司さん?もいましたので、ご朱印とお守りをお願いしました。 佐奈田与一の霊が喉を守ってくれるということで、『佐奈田あめ』という飴を売っていました。 見る限りでは、ニッキの飴のように見えます。暑いのでベタベタになるのもよくないと思い買うのは諦めました。
境内に出ると、セミの合唱です。このセミの声の響きだけは、当時も聞こえていたのでしょう。与一塚の碑がありました。そばに石段があり、それを降りると与一が俣野五郎景久と組み合いながら戦った場所があります。佐奈田与一と組戦った俣野五郎、首を掻き切った長尾新六。
長尾新六という人物は、源実朝を暗殺した公暁を殺害することになります。運命ということでしょうが、うまくできすぎています。