昨日のつづきです。

桂坂を歩いていると右手に東芝の迎賓館である、東芝山口記念会館があります。





この建物は三井財閥の要職に就き、三越や帝国生命保険等の社長を歴任した朝吹常吉の旧宅です。

設計はアメリカ人建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリズによるものです。

ヴォーリズはNHKの朝ドラ「あさが来た」のモデルとなった広岡浅子の広岡家と関わりが深い建築家ですが、それはまた後日改めて触れたいと思います。

建築家だったヴォーリズは実業家の顔も持ち、メンソレータムを日本に普及させたことで有名です。

また、終戦後にマッカーサー元帥と会談して昭和天皇に戦争責任がないことを説き、マッカーサーと近衛文麿との会談を仲介したことから「天皇を守ったアメリカ人」としても有名です。

話が逸れましたね。





朝吹常吉邸はその後、旧加賀藩主の前田侯爵邸として使用され、東芝が買い入れて迎賓館となりました。

残念ながら非公開です。

東芝山口記念会館を覗き見ながら細い路地に入ると、洞坂(ほらざか)という坂があります。

法螺坂とも鯔坂とも書くそうですが、この辺り洞村(ほらむら)と言ったそうです。

江戸時代は第一京浜の先は海だったので、ほら貝がたくさん採れたのでしょう。





とても狭くて急な坂道です。

窪地だから洞という説も頷けます。





自動車が1台ギリギリ通れる幅ですが、私には自信がないです汗





洞坂を下ると東禅寺という名刹があります。

つづく