あの日、電車に乗っていたら、
ふたりの女性の話し声がやけに耳に届いてきた。


そのふたりの女性は、どうやら職場の先輩と後輩。
先輩は30近くかな、後輩は20代後半?

話題は、ふたりの同僚の女性のこと。
カレシの二股交際に悩んでいるようで、
それを「しつこく何度も」ふたりに相談しているらしい。

「結局さ、悩んでる自分に酔ってるんだよね」

「結果は私の中で出てるんだと思うけど…
って言うけど、そのわりにはいつまでも悩んでますよね。
じゃあ、結果出てないんだろって突っ込みたいですもん」

「あの様子じゃ、結局、そんなに悩んでないんだよ」

「ですよね、楽しんでるのかなってさえ思いますもん」

ああ、なんかね。

そういう会話、自分もよくしてるかも。

はたから見たらこういう感じか。

あんまりいいもんじゃないな…とぼんやり思いつつ。


ふと、思う。


その「しつこく何度も」ふたりに相談してる女の子も、
本当に悩んでるんだと思うよ。

だから、誰からかまわず相談して、一番ベストな方法を模索してる。

誰に聞いたところで、結局は自分次第なんだけどさ…
それでも、相談せずにいられないんだよ。

どんなに悩んでることも、
リアルに心のままに話せる人って、
実はあんまりいない気がするな。

多少の強がりと、誇張を交えてしまうのが人の常。

しかも、ついつい自虐ギャグとかまで加えちゃってさ、
それも、なんか、シビアな空気になりすぎたら、
自分も耐えられないし、相手にも申し訳なかったりとかで。

そういうのが、
「このひと、真剣に悩んでるの?」
「またいつものか…」
って思われちゃうんだよね、きっと。
って思っちゃうんだよね、自分も。

というか、みんな、そうなんだろうね。
あの子も、この子も、自分も。
心の中でいくつも思い当たったり。

例えば、友達に相談してみても…
何日か後にはまた同じこと愚痴ってる。
それって、ただの甘えかな。
本当はこんなこと悩みのうちにも入らないのかな。
それでも、一生懸命何か言おうとしてくれる友達、
本当にありがたい。

例えば、友達に相談事されても…
適切なアドバイスも、気の利いた慰めも、
元気になる言葉も持ち合わせていないから、
結局聞いてあげるしかできない。
それでも、相談してくれるってことは、
こんな自分でも力になれてるってことかな。

ぐるぐる巡る。

頭の中でとりとめもなくそんなことが。

で、結局。

人間は弱いなあ。

強いけど、弱いんだよなあ。

そして、とっても複雑な生き物なんだよなあ。


なんて思ったところで、目的地。

山手線じゃなくてよかった。

ぐるぐる地獄から抜け出せなくなるところだった。


パスワードを思い出せなくなるほど、
放置してすみません。

色々入れてみたら、ヒットしました。

はて、そのヒットしたパスワードなんだったっけね。

ははは…。

ははははは…。
世間では、GWが始まったらしい。

海外へ飛ぶひと、
国内旅行の渋滞情報、
レジャー施設はひとを見に行くようなものだし、
デパートや近場のレストランも恐ろしいほどの賑わいで、
GWなんぞ関係なく過ごしているひとは、うんざりするこの時期。

真っ青な海、白い砂浜。
プライベートビーチを備えた別荘で、
ゆったりと過ごす至福の時間。

たんまり買い込んだ食材で、気まぐれに料理。

大きなキャンバスに、好きな絵を描いたり。

風に吹かれて猫とおひるね。

夕日の綺麗な浜辺を犬とお散歩。

という予定は到底あるはずもなく。

いつものように、汚い部屋の中でこうしてノートPCの前に座っている。

それが現実。