2021年3月 1年後
書きかけだったこの文章をまとめ、アップしている現在は、ダニに咬まれてちょうど1年後になります。
その後、これといった後遺症もなく、ライム病は過去の病気になりつつあります。本当にこれで終わってくれればいいのですが。
この半年は、それよりも視力の問題に追われています。
私の両目の角膜は、ウイルスかバクテリアのようなものにやられてボコボコです。眼科医は「いったいどうして」と言いますが、原因はアフリカです。
7年くらい前、陸路でアフリカを半周したとき、1週間シャワーなしとか当たり前でした。やっと顔を洗えても、それは極めて怪しい水。そんな生活の中で、いつのまにかやられていました。
なんらかの原因(不明)で視力が落ち続け、すりガラス状態になってしまった角膜が大きな問題になってきました。特に右目はその損傷が瞳の中心にあって、視力を妨げています。手術もしたのですが、眼鏡使用で視力が0.2までしかあがりません。
ライム病だって、この先またぶり返す可能性があります。例えば関節炎になるとか神経疾患を起こすとか。でもそのときには加齢のせいと言われてしまうでしょう。
右人差し指の痺れは‥‥、マウスの使いすぎだと思うけれど、いくらかは残っているような気もします。未来のことはわからない。
世界のあちこちを旅し、未開のジャングルを回ってきました。危険だけれど美しい大型獣に魅せられて、ずいぶん危ないこともしています。
でも結果的に私にダメージを与えたのは、トラでもライオンでもなく、小さなウイルスやダニなんですよね。
なかなか奥深い話です。
ダニにやられないためには
ダニにやられないためには、とにかく藪の中にはいらないことです。やむをえずそういう場所を通過するときは、ズボンの裾をソックスの中に入れるか、ヒルソックス(写真参照。目の細かい綿布でできている)を使います。その上から強い除虫スプレーもぶっかけます。
半袖とかサンダル履きなんていうのは論外です。大自然の中で、服はファッションではなくツールです。長袖長ズボン、ソックスは標準装備。
そんなことは、重々わかっていました。いつでもズボンの裾が入れられるように、ソックスも常に長めのものを使っています。
でもね、今回やられたときは、トラを追っていたのよね。アドレナリン全開で、突入しちゃったのよね。あの森全体にとどろく恐ろしい咆哮の中を、夢中で走った日。後悔するとか反省する以前の、自分の命を100%楽しんでいたときのことだったんです。
動物がいるところには虫もいます。危険な病原体もいます。ダニを避けたいなら、そんなところに行かないのがいちばん。
でも大自然は、それだけのリスクを犯しても、五感を輝かせてくれる魅力に満ちています。肉体的にはボロボロの私ですが、コロナ渦中で見る夢は、いつもそんなジャングルです。
準備と心構えは常にしつつ、素晴らしい大自然に飛び込んでください。
あともうひとつ。日本の医療情報には書いてありませんが、後進国の犬などには注意してください。スリランカの宿で、掃除の女性の後を追う子犬がダニだらけで、部屋に入れないよう英語の通じるマネージャーに頼んだことがあります。
犬は大大大好きですが、ダニは危険ですよ。近づかないでください。
これはライム病になる2年前の話です。それくらい、気をつけてはいたのですけどね。

矢印の部分が寄生したダニです。もちろん全身にもついていました。





