引越し先のことでバタバタしていて、更新が滞っています。
本当にもうね、ブログに書く気もしないほど失敗とかいろいろ重なっていて、
いずれ書きますけどね。
という状態でもお腹は空くので、ひさびさに青椒肉絲(チンジャオロース)を作ったのですが、今回は、こういうありきたりのメニューを作るのこそ海外では大変だという話です。
まず、細切りタケノコは中国系食料品店で缶詰が手に入ります。
これは台湾製だったかな、タイ製だったかな、いちおう中国製よりは安全であろうと。
日本食料品店に行けば、日本と同じものを250円くらいで売っていますが、
我が家の2人分は他家の3.5人分くらいなので、これでちょうどいい感じです。
問題はピーマンです。
日本と同じピーマンを日常的に食べる国って、過去に1か所しか見たことがありません。
南米のボリビアだったか、グアテマラだったか、とにかくとんでもないところです。
(ヨーロッパとかあまり行かないので、情報としては怪しいけど)
というわけで、代わりに使うのがこれ、グリーンパプリカです。
これがね、買うときにしょっちゅう名前を忘れてジタバタします。
スーパーのセルフレジのところで、台に乗せて野菜名を選ぶんだけど、日常生活で、ついピーマンとかパプリカと言ってしまうので、Pのところを選んでも写真が出てこないというのをやっちゃうんです。
こいつのオーストラリアでの正式な名前は「CAPSICUMS GUREEN」。
カプシカムと発音します。これをど忘れするのですよ。
過去に店員を呼んで「これなんだっけ?」と聞くこと10回以上。
脳みそのショートメモリーの不具合が、こういうところで出ます。
買ってきたら、めちゃくちゃ細切りにします。1mm以下ね。
内側のちょっと白いところは、ことごとく削り落とすのが、ピーマン味にするコツです。
でもって、しっかり炒めます。
肉はもっと大変です。
買ってくるのは「シズルステーキ」というやつ。
オーストラリア民にとっては、最大限に薄切り肉ですが、厚さが4mm以上あります。
こいつを買ってきたらまず凍らせて、硬いうちに1mm以下の極薄切りにするわけです。
ここまですめば、あとは味付けだけですが、クックドゥはお高いよ。
シドニーの比較的安い日本食料品店でも、この値段します。
1箱450円くらいかな。
我が家だと、ほぼ2箱必要だし。
というわけで出てくるのが、日本で買って船便で送った、業務用サイズです。
1リットル入りで、安いのを探せば1600円くらいかな(2023年8月現在)。
これに船便料金700円(20kgを送ったときの1.2kgの費用)を足しても、だいたい2300円で、普通のクックパッドの12箱分くらいの量があります。高くないじゃん。
この味は、私のスキルでは作れないので、我が家の大ごちそうですよ。
かように海外での食生活は、工夫と経験と労力で成り立っています。
もっともね、現地のものを現地の調理法で食べるという道もあるんですよ。
国際結婚組はそれ。
でも普通の日本人は、みんな何かと工夫して、日本味に近いものを食べています。
食べて育った味というのは、ずっと引きずるのよね。
あ、完成品の写真はありません。
うめえ、うめえ、と平らげてしまいました。
その辺で売っていない、その辺で食べられない世界では、頑張って作った料理を食べるのは本当に幸せな時間。
食べたものの写真をSNSにあげられる人、不思議です。
私はいつも、食べ終わってから気がつきます。