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論理性を人類に役立てるべくマーケティング的・認知科学的に活動していくブログ

2015年、紆余曲折あって田舎(青森)に仕事付きで帰ることになりましたが、現在は細々と認知科学関係の書籍などを読みつつ未来に備えています。
内容はマーケティング、認知科学、ゲーム、一部政治家についてなど多岐に渡る。


今日は「サールのStrongAIに対する批判」です。

ジョン・サールという人が、StrongAIについての以下の主張を攻撃したことがあります。

「脳はディジタル・コンピュータに他ならず、心はコンピュータ・プログラムに他ならない。つまり心と脳の関係は、プログラムとハードウェアの関係と同じである。」

この主張からは、プログラムとハードウェアさえあれば心を持ったコンピュータは作れると言う想像が出来ますが、
サールは以下の主張でこの主張を批判します。

貴方は一つの部屋に閉じ込められている。その部屋には、中国語の簡単な記号を沢山入れたバスケットがいくつかおいてある。
あなたは英語を母語としていて中国語はまったく理解できない。
部屋にはまた、中国語の複雑な記号を簡単な記号から作り出す為の英語で書かれた「組み立てマニュアル」が置いてある。
これは意味論ではなく統語論のみで書かれた規則である。
例えば「◆☆♂∞φ▼★♀」と言う記号を作る為には、最初のバスケットから「◆☆」を取り出し、二つ目のバスケットから「♂」を取り出し、
それらの記号を三つ目のバスケットから取り出した「∞φ▼★♀」とつなげろと言う感じである。
こうしたとおり、部屋にはそこですべきことの形式的マニュアルがおかれており、時折記号の列「♂∞φ、◇〆?」と言ったようなものが送られてくる。
貴方は記号を参照し、その記号が出てきたときの対応としてマニュアルに書かれているとおり記号を作り出し、外に出す。



この繰り返しで貴方は中国語を理解するだろうか?

つまり、サールの議論は
(1)統語論は意味論を生む為には不十分である。
(2)コンピュータのプログラムはその形式的構造、すなわち統語論的構造のみによって完全に定義される。
(3)心は心的内容、とりわけ意味論的内容を持つ。
と言うものです。

そして、コンピュータがしている作業は中国語の部屋のようなもので、コンピュータに意味論は理解できないとするのです。

これにどう回答すればいいのでしょうか?コンピュータの中に意味論がないとして、意味論はいったい何処にあるのでしょうか?

簡単に言えば、それはロボットの身体の外にある環境の中にあります。ロボットが「ハンバーガーをつまめ」と言われて、ハンバーガーをつまんだとき、
ハンバーガーには意味があるかもしれませんし、ハンバーガーが置かれた環境やロボットの身体には何かあるのかもしれません。

よってStrongAIは、身体を持っていて、環境から意味論を推測できる機能があれば、作れるのでしょう。


参考:柴田正良『ロボットの心 7つの哲学物語』

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