いよいよミッチェルこと安田理大が海外移籍らしい。思えばナビスコでの活躍から代表へと飛躍した一方で、不調な時期も多かった印象。
左サイドバックを下平や高木に譲った時期が多かった。守備がまずかったり、縦への突破を研究されたりしたのが原因だったのかな。あ、後は加地の離脱で右サイドバックに回ってから不調になった、ということはよく聞く。

攻撃面では何と言ってもドリブル突破が持ち味。ガンガン仕掛けていくし、突破力はかなり高い。守備は確かに課題と言われるかもしれないが、CWCでクリロナをとめたような体張った守備が出来る。

一時期比較されてたシャルケの内田やセリエAで活躍する長友とはやや離れてしまった感はある。しかし、海外で化けるかもしれない。気持ちいいドリブル突破を新天地でも期待。がんばれ、ミッチェル。

ところで、今年のガンバの左サイドバックは下平になるんだろうか。下平か…最近はあまり思わしくないような。でも一時期レギュラーだったし、実力は十分のはず。他チームのガンバ出身の左サイドバックなら新井場や児玉がいるんだけどねえ。

ちなみに、二川2世の弟さんは北九州へ移籍とのこと。

【結果】

鹿島2-1清水

前半26分 フェリペ(鹿島)

後半14分 ヨンセン(清水)

後半32分 野沢(鹿島)


【まさかのフェリペ・ガブリエル】

天皇杯決勝という舞台で貴重な先制ゴールを挙げたのは、フェリペ・ガブリエル。小笠原のCKに頭で合わせた。正直言って驚いた。フェリペは今季2列目のレギュラーとして多くの試合に出場していたが、ゴールは少なく助っ人外国人としては微妙な選手、という印象が強かった。もちろん、技術の高さや献身的な守備はあるけれど。正直、本山や遠藤の方がいいんじゃないかなと思っていた。ただ、こういう舞台でフェリペが貴重な先制弾を挙げたのは事実だし、フェリペがスタメンだから本山をジョーカーとして使えるわけで、さすがは鹿島の補強ってところなんだろうな。しっかり試合で使えてチームに合う助っ人、という点では満点選手なのかも。G大阪は外国人選手が多かったけど、結局ルーカス以外はこけちゃったし。そういうことを考えると優秀な助っ人なのだろう。もう少し怖さがあってゴールが多ければ最高なんだろうけど。


【山本真希と中田浩二】

この試合、両軍ともに1人ずつキープレイヤーを負傷で欠いていた。この穴を上手く埋められたのが鹿島、不在の在を感じてしまったのが清水って印象だった。鹿島はヘディングの強いDF岩政が出場できず、清水の攻撃の軸である長身FWヨンセンを封じることが出来るかが不安視されていた。この前の準決勝では大岩(すでに引退が決まっていた)が代役を務めたが、FC東京の長身FW平山を抑えることが出来ずに前半で交代。後半からは中田がDFに入って、中田のいたボランチに青木が入る形になった。決勝ではスタートからこの形をとり、ヨンセンを気持ちよくプレーさせないことに成功。さすがは鹿島のディフェンス。一方、清水は兵働が欠場で山本真希がスタメンに。前述の鹿島ヨンセンに上手く収まらなかったせいなのか、守備に追われる時間が多かったせいなのか、山本は持ち味を出せなかったように感じた。実況アナは「山本はドリブルが得意」と言っていたのでそうなんだろうけど、個人的には強烈なミドルシュートの印象が強い。残念ながらこの試合ではそのどちらも十分には発揮できなかったと思う。



【ジョーカーの差】

後半清水がおす時間帯が増えてきてついに後半14分、ヨンセンのゴールで同点に追いついた。このまま清水が押し切る流れに思えたが、鹿島のベンチにはジョーカーである10番・本山雅志が控えており、この本山の投入によって鹿島が流れを取り戻す。準決勝のFC東京戦においても劣勢のなかで本山が投入され、その後鹿島に流れがくるという場面があったが、この決勝においても同じことが起きた。なぜ、本山の投入がここまで変化を引き起こすのかは自分には良く分からないが、本山のドリブルやパスには独特のテンポというかリズムがある感じはした。昔からこの人のドリブルはすごかったよね。こうして本山が持ってきた流れの中で野沢がFKを決め、逆転。こうなると今度は清水が流れをつかみたいところだが、清水には本山はいない。交代で投入されたのは大ベテランの伊東・ドリブラーの原・大前だったが、流れは変わらなかった。伊東は守備的な選手なので別だと思うが、原・大前で何とか鹿島を脅かしたかったところ。特に原にはリズムを変えられるすばらしいドリブルがあると思うのだが、不発だったように思う。永井がいたら流れを変えられたんだろうか。いずれにせよ、鹿島は本山で状況を打開出来たが、清水はそうはいかなかった。G大阪の佐々木みたいな選手がいたらまた違っていたかも。


【大迫と宮崎】

鹿島は、マルキーニョスとジウトンが退団したのでその代役を大迫と宮崎が務めた。この2人の見事なプレーがあってこその天皇杯制覇だと思う。大迫は結構試合に出ていたから、それなりにやるような気がしていたけどやっぱり「半端ない」ね。ここ数試合、後ろに下がってパス回しに参加したり、サイドから切れ込んでのミドル、積極的な仕掛けと幅広く活躍。来シーズンはカルロンと田代との争いもあってレギュラー獲得は容易ではないが、ぜひこの若き9番に王者のレギュラーFWになってほしいところ。一方の宮崎は大迫と違ってほとんどシーズンでも試合に出ていなかったが、さすが「ポスト新井場」といった感じだった。自分が見た範囲内では大きな守備の破綻もなかったし、攻撃にも良く絡んでいたと思う。今シーズンは横浜FCにレンタルらしいが、きっと大活躍するだろう。近い将来、鹿島の両翼は西・宮崎になるんだろうか。


【長谷川エスパルスの終焉】

そしてこの試合の最大の意味、それは6年間の長谷川監督のエスパルスの終焉だと思う。長谷川監督はタイトルこそ取れなかったが、清水をリーグ上位に食い込む素晴らしいチームに育て上げた。そして、岡崎・藤本・本田ら代表にも入る選手たちを生み出した。しかし、そんな長谷川監督のエスパルスはこの日をもって終わった。監督は退任、長谷川体制での象徴的な選手たちも次々と退団・移籍が報じられている。守護神・西部、リーグ屈指の右SB市川、清水の象徴たる伊東、若手ながらDFを支えた青山、献身的な守備とポストプレーを見せたヨンセン。全員退団が決まっている。また、岡崎がドイツ、藤本が名古屋、本田が鹿島、兵働が柏への移籍が噂される。岡崎・本田辺りは移籍濃厚なんだとか。そういえば枝村がG大阪って話もあったし、高木純平は札幌から帰ってこないとか。ここ数年清水を支えた選手の多くがいなくなる事態が予想されている、というか現実になりつつある。補強は海外から高原と小林を、湘南から村松、東京Vから高木を取るらしい。小野・高原・永井のコンビは強烈だろうけどね。原や大前、辻尾、山本真は出番が増えるだろうな。原はレギュラー定着でで二桁得点目指してほしい。看板選手の多くが去り、ガラッと顔ぶれが変わる2011年の清水に注目したい。…ていうかさすがに浦和が原を狙ってるのはガセだよね?ドリブラーは十分足りてるじゃん。