北京で活動するスウェーデン人の法律家が逮捕され、テレビで「中国国民の感情を傷つけた」と言わされ、中国から追放になった事件があった。中国は他の国と違い、なぜこの特定のフレーズを口にするのか。

中国のメディアを研究している香港大学のデビッド・バンドルスキー氏が、中国共産党の宣伝紙の人民日報から「中国国民の感情を傷つけた」というフレーズを含む143の例を1959年からさかのぼって調べた。その結果、日本がトップで51回あり、その次がアメリカの35回であった。ところが、これは中国のライバルや隣国である必要はなく、カリブ海に浮かぶセントルシアが2007年に台湾との国交を回復したとして「中国13億人の感情を傷つけた」らしい。一体何人がセントルシアという国を知っているのか。

中国を怒らせた事件はいくつもあるが、次の3つが特に逆鱗に触れるという。すなわち、台湾との親交(28回)、悲惨なチベットへの同情(12回)、そして、第二次大戦と向き合わないこと(日本、何度も)、という結果になっている。

こんなことを調べて、香港大学の先生が「失踪」してしまわないか心配である。