アルバム「白いベンチ」を自ら語ろうの会、第二回 ミックス編 | 嶌岡大祐のブログ

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シンガーソングライターしまおかだいすけの活動ほうこくや雑感を書きます。

アルバム『白いベンチ』の制作秘話を語るこの企画、今回は、ミックスについていってみましょう。

ミキシングエンジニアは、スタジオハピネスの平野栄二さんです。

ミックスは、CDを作る上で「音の土台と顔」の両面を作る大事な作業です。

ひとつの曲があります。
それを、どの楽器で、どう組み立てるか、を考えるのがアレンジです。
ミックスは、アレンジで組み立てた各楽器の音を、細かく点検して、整えて、バランスよく置き直す作業です。

もし僕が自分の家を建てるなら、最高の木材を使って組み立てたいです。

古いのも新しいのも、その木材の個性を生かして、かつカッコよく頑丈な家にするには、留め具の傾きを整えたり、ちょこっと出っ張った部分を削ったりしないと、いつ崩れるか心配です。
だいいち、心地よく暮らせません(笑)

ミキシングエンジニアは、言うならばその組み立て作業を最終点検する人だと思います。


また、組み立てた曲の歌をどうやって一番心地よく耳に届けるか、どんな風にカラダで揺れさせるか、を演奏を録音したあとに最終的に操ることもできます。

M-1 デッドヒート では、歌を一番カッコよい状態で耳に届け、かつスリリングで攻撃的な演奏のグルーヴを、ゆったりと爽快な揺れにおさめるようにイメージしてアレンジし、演奏者(嶌岡、松木、茶谷)は最高の演奏をしました。

平野さんにはそのイメージを伝え、綿密なやりとりの末、削るものは削り、出すものは出して、しっかりと形になりました。
とても満足してます♪

歌が家の表札・玄関だとすると、演奏は木材の枠組みと土台、それをバランスよく点検してひとつの家が出来上がりました。

他の曲でも細かいやりとりがあって、8棟のカラフルな家が完成しました。

学生時代に聴いていたスティービーワンダーの Overjoyed を聴き返して、「スティービーはミキシングエンジニアとどんなやりとりがあったのかなあ」なんて想像するだけで幸せな気分になります♪

ではでは、第三回をお楽しみに!