私が声楽の生徒さん達に
よく伝えているのは、
ここをどんな声で歌いたいのか
どういう風に歌いたいのか
必ず自分の中で明確なイメージを持つ事
そしてその自分のイメージに近づくように
練習をする事
という事です。
目標としている声がどんな声なのか
どんな歌い方なのか
自分でも分からないまま闇雲に練習しても
ほとんど意味がないと思っています。
とっても真面目で繊細な中学生生徒さん。
私のその言葉通り、
しっかり自分の中でイメージを持って
練習していると、
そのイメージと自分の出来がかけ離れていて
落ち込んでしまう事が多いとの事。
まずはしっかりイメージを持てているのが
素晴らしい!
お母様に
先生は練習中、落ち込む事は無いですか?
そんな時はどうされてますか?
と聞かれました。
私は練習中落ち込むというのは
あまりありません。
もちろん思い通り歌えない事はあって、
思い通りに歌えないという事は
このやり方では無い
と、落ち込む前に他の扉を開けに行きます。
扉を開けてみて、
そこには何の景色も広がっていなかった
真っ暗だった
という事はよくあります。
そこでその扉の前で
「ここじゃないのか…」
とうずくまっていても
なんの解決にもならない事。
そこの扉じゃなかったら、
こっちの扉かな
あっちの扉かな
と、どんどん別のやり方を探してみる事を
伝えました。
私がどっと落ち込んでしまう時は、
練習ではしっかり自分でコントロールし
納得いっていたはずなのに、
本番でそれが殆ど生かせなかった時。
ああ、どうしてこんな出来に
なってしまうのだろう…
そもそも歌う事に何の才能も無いのではないか
と2日くらいはドンと落ちますが、
3日目くらいには別の扉を開ける事を
始めます🚪
その時は
失敗したからこそ気づく事も沢山あって、
そうやって自分の理想とする歌に
一歩一歩近づいていくしかないんだなと
思います。
だから、扉を開ける事自体を
諦めないでね。
色々な扉をどんどん開けてみようではないか!