何年か前
娘が学校のクラスで
やや粗暴なタイプの男の子のターゲットになったことがあった
娘がそれが原因で学校に行きたがらなくなり
先生やあちらの親御さんと話もしたのだが
おそらくだが
感情の表現が不器用な子で
『好き』とか『仲良くしたい』『構ってほしい』が
手荒に出てしまうんだなーという印象だった
娘への態度はかなり乱暴なものだったので
怒りももちろんあったが
本人もきっと本意をどう伝えたら良いか
もどかしい思いをしてるんだろうし
親御さんも
とても心痛めているのが伝わってきたし
担任の先生もとても親身になって心配してくれてありがたい限りだったので
事を大きくするつもりもさらさらなかった
(そのうち時間とともにその子の娘への関心も薄くなり、自然と解決した)
で
その間で私が抱いたのは
『このポジションてめちゃくちゃ居心地がいいな』
という思いだ
不謹慎なのを承知で言うが
こちらが圧倒的に被害者で
皆が心配してくれて親身になって考えてくれて注目してくれて
これを『幸せだなぁ』
もっと言うと『気持ちがいいなぁ』と
渦中にいる快感みたいなものを感じてしまったのだ
もちろんすごくありがたくて嬉しいかぎりだし
先生や学校の対応には感謝しかないのだが
このときに自分の頭の中で赤信号が点滅した
『この快感はきっと抜け出せなくなる』
この立ち位置にいれば
批判されることもないしみんなが優しくしてくれるし、手を差し伸べてくれるし
めちゃくちゃ居心地がいい。
このままだと自分は
『被害者でいる』ことで快感を得るようになってしまう
もっと言うと
『そのポジションでいるための理由を自分で作る』ようになってしまう気がした
わたしこんなにかわいそうでしょー
だから優しくして
あの人ひどいのー
こんなに悲しくて辛い思いをしてる私を批判なんてできないわよね
そんな自分や人生はマジでごめんだ。
浸る前に抜け出さんと、と思い
その後ママ友や先生から心配の言葉をもらっても
ありがとうー。あのときはヤバかったっすねー、あはは。でももう大丈夫だから、と返事をして終わりにした
次の年にその子が転校したと聞いたときは、
粗暴な子がいなくなったということよりも
被害者ポジションに引き戻そうとする存在がいなくなったことにホッとしたのだ
(めちゃくちゃ自己中な理由だけど)
私みたいに承認欲求がことさら強い人、
愛情に飢えたり孤独感に苛まれた経験が古傷として大きい人はマジで注意した方がいい
かまってちゃんなんて赤子に思えるくらいのバケモノになってしまうわ
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