この日は久々に夫婦で出かける予定があったので7時に起床。先に起きていた妻は、既に支度を終えようとしていた。

昨日打撲したお尻はというと、違和感はあるが問題ない。私も支度をしなければと、先ずはトイレに向かう。用を済ませトイレットペーパーを持つ手で前屈みにな…

「ズキュィンッッ」
腰から臀部、もも裏からふくらはぎまで電気が走る。

「あっ…」何が起きたのか一瞬で理解した。あの痛みだ。昔、歩行困難になった時のあの痛みだ。ヘルニアが飛び出した、と表現されるやつだ。

気力でお尻を拭き取り、便座から離れた直後から四つん這いで妻の元に向かう。

のちに妻はこう語る。
「トイレから出てきたら、貞子になっていた」

予定はキャンセル。3時間ほど過ぎてようやく激痛が緩和し、なんとか歩行できるまでに。すぐさま最寄りの総合病院へ電話連絡→タクシーを呼んで病院の救急外来入口へ向かった。

私の住む地域では1番規模の大きい病院。日曜日だったが、救急患者診察も「平日並み」の待ち状態。コールされるまでの1時間弱、右の臀部が痛いためソファには左荷重右臀浮かせを貫いていた。

待機中に看護師さんの問診。症状を伝えていたのもあって、コール後診察室に入ると救急の担当医はすぐにレントゲン撮影を指示。出来上がったレントゲン写真を見ながら開口一番「骨に異常無さそうだけど、どうする?」

私は唖然としたが、救急の担当医=整形外科医ではないと分かったので、以前ヘルニアに罹って手術したこと、そして今回の痛みの原因がそれと関係してるかもしれないことを伝えた。

私「今日は痛み止めを処方してください。平日の整形外科診察日に再度来院します」

担当医「痛み止めは何にする?それとウチは紹介状ないと診察してもらえないよ?」

紹介状…。地域医療、高齢化、かかりつけ医、医師不足…今までニュース等で見聞きしてきたキーワードが浮かんでくる。結局は大元のシステムがダメってヤツだ。この担当医に悪気はない。

私「わかりました。早速明日にでもかかりつけ医の所に行ってきます」

担当医「レントゲンも出しとくねー」

処方されたジクロフェナク(ボルタレン)座薬とレントゲン写真を片手に病院を去った。




痛みというのは本人しかわからないため、人に伝えるときには1(無痛)から10(激痛)の数字で痛みレベルを表す。
本日の痛み
朝・・・10
昼・・・7
夜・・・5(座薬使用)