自分の人生のテーマが「癒し」なのかもしれないと思うこの頃。

濃密だった学生時代の勉強の復習。


(※記述内容は10年以上前に調べたものなので、現在は変わっている場合があります。)

 

 

 

 

 

20060613

 

○枯山水庭園―思想と歴史、類型と表現など

 

〈室町時代の庭園の特色〉

日本庭園の黄金時代、枯山水庭園の出現、

 

西芳寺庭園…夢想国師。極楽浄土→枯山水の始まりもみられる

(枯山水、指東庵=禅堂?、茶室)

自然の景色をイメージして石を組んだ? 瞑想、自然を見つめる、自分を見つめる

物語が庭の中によく取り入れられる(龍門瀑)

 

鎌倉建長寺…初の禅宗寺院。蘭渓道隆。

京都には浄土思想が行き渡っていたため、禅の思想(自分を捨てる)は受け入れられなかった。鎌倉の武士が共感した。

 

禅宗庭園…禅宗寺院に作られた庭園

1.枯山水の発生

①作庭記:元々思想的なものはなく、自然の風景の中に枯山水があった

②禅の思想由来の庭

枯山水:自然風景の断片を庭石と砂または庭石と苔だけで象徴

 

2.枯山水の形式

山水画(禅の一つ。山の中で自分を見つめる。)をモチーフにした庭。

 

前期式…①。三井寺は日本最古の石庭。水がわき出る場所は神聖。西芳寺。

 

後期式…②。山水画(修行僧、禅僧が山の中に入って自分を見つめる。) 中国風→日本風(中国にあこがれ、たくさん取り入れ、日本風に改変) 建物と庭が一体となるように。

大徳寺

龍安寺方丈庭園…これ以上の庭園は造られていない。抽象的枯山水の代表作。油土塀(下がっている→庭を広く見せる)15個中14個→一つ足りないくらいがちょうどよい。龍安寺の周りには浄土庭園が造られている。

龍源院「竜吟庭」…滝、水揚げ石。今は苔だが昔は白砂で海などを表現?

大仙院方丈庭園…北と東に裏が作られた。イメージの中で広がっていると伝える(テクニック)。全て見せるのではない。古い庭も生きている。

窓を通して庭を見る→全景は見えない→狭い空間を広く見せる

船、砂盛り

退蔵院庭園…西側に造られた庭。画家が作った分かりやすい庭。鶴島・亀島、遊漁石。蓬

来石。水分石があると滝を表現していると分かる。

じゅこう院…苔庭はかつて白砂だった。橋がある→島がある

 

禅宗庭園…禅宗寺院に造られた庭。

妙心寺の歴史46の塔頭→檀家寺ではない

…臨済宗、曹洞宗、黄檗(おうばく)宗の三宗。禅=静慮、瞑想

東海庵庭園…白露地(→露地になった。何もない、清浄無一物の世界)。狭い空間に入れすぎ。自然物の利用。礼拝石。枯山水平庭(輪廻転生。具象と抽象のミックス)。波切石→海を表現。

頼久庭園…刈り込み(植物で枯山水などを表現するようになった。) 三尊石、鶴島と亀島

庭は過去のものを引きずって造られていく。時代ごとに分離しているわけではない。

南禅寺本坊方丈庭園…虎の子渡しの庭 小堀遠州の作 虎は守り神 ぼたん

大池寺庭園…刈り込みだけの庭。宝船と波を表現。小堀の一生のテーマ=水の表現。枯山水で樹木で表現。神秘的だったのがおおらかな表現へ。欧米の刈り込み=トピアリー(造形的)

金地院庭園…礼拝石(平べったい石) 徳川家康をまつるため作られた 刈り込みで蓬莱山を表現

西本願寺大書院「虎渓の庭」…ソテツ 水分石 鶴島、亀島

大徳寺本坊方丈庭園

大通寺…池庭でなく枯山水の庭 水分石 遊漁石

円通寺庭園…雅やかな枯山水

曼殊院書院庭園…バランスがよい つき山のライン

 

3.枯山水の材料(石、白砂、樹木)と技法(砂紋、籠木)について

①石…山、川、海の利用

 日本の原始信仰→神が降臨する石(巨石)=岩座(いわくら)

   三尊石 礼拝石 座禅石 船石 亀島・鶴島 蓬莱山 須弥山(しゅみせん) 

七五三石組 

上屋敷・下屋敷

②白砂…祓い清められた清浄を象徴。平安では水の象徴ではなかった。

枯山水においては、流れ、池、海を表し枯流、枯池、枯海と呼ばれる。白砂による水の表現。

③樹木…枯山水で刈り込み 室町は籠木(こみき) 江戸は作り樹 

正伝寺…真・行・草 苔の庭をモチーフにしている 鶴島・亀島 

露地・枯山水・池庭の3つの庭が合わさっている 歩くと景色変わる