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 暖かな秋がようやく晩秋の色をましてまいりました。読書?芸術?物思い?それとも食欲?どのような秋を満喫なさっていますか?
 
 さて本日は最近知り合った陶磁器絵付作家の又間美代子さんの個展のお誘いです。
 又間さんは現在横浜に在住されていますが熊本市新町の°アトリエマチス″という工房に月4~5日滞在し教室を開設されておられます。とても素朴なお人柄でそんな情熱がどこに潜んでいるのかと不思議なくらいです。

 私が一番心を動かされたのは、熊本には天草陶石という世界でもトップクラスの土(実際に有田の一部はこの土を使用しているそうです。当地では深刻な土不足だと聞きました)があり、それを活かした熊本発の陶磁器をブランド化したいという彼女の思いです。

 例えば、ドイツのブランド“マイセン”…実際に当地を訪ね自分で確かめたのは“マイセン”の陶磁器は作品が完全に分業され創り出されているということ。形作る職人、絵を付ける職人、焼く職人、仕上げをする職人といった具合に一つの陶磁器がたくさんの人の手を経て出来上がっているという事実を目の当たりにしてこれだったら自分にもできるのではないか?との思いが沸々とこみ上げてきたといいます。
 それはこれまで20年間培ってきたご自身の作風を開花させる場と同時に陶芸を目指す才能ある若者が腰を据えて制作に打ち込む環境作りを含めた構想です。熊本にはこれだけのいい材料があるのでそれを基にした陶磁器のブランドをご自身で立ち上げたいと思うようになったそうです

 そして私はその熱き思いを応援するお手伝いはできるかな?師走にかかりご多用だとは存じますがどうか少しだけお時間を作ってお友達をお誘い合わせの上ご来場いただければ幸甚です。

                記
    期間:平成18年11月29日(水)~12月5日(火)
    場所:鶴屋本館8階美術ギャラリー(熊本市手取本丁)
    “アトリエ・マチス”ホームページ:http://www.01.246.ne.jp/~matama34/
       12月1日、2日、3日 13:30~14:30 実演



 写真は又間さんの作品です。“天草陶石”は、白さと成形のしやすさに世界的な定評があり、国内外の窯元にも注目を浴びているそうです。イギリスの陶磁器に使用されているボーンチャイナは白さを増すために土に牛の骨を混ぜたものでそれは土の品質を確保するための苦肉の策。天草陶石は素材自体が白い陶磁器を産み出すきわめて良質の材料といえます。