ベトナム、ニャチャン到着 | 人生あどりぶ

ベトナム、ニャチャン到着

 

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ホーチミンより寝台バスに乗ること12時間、

ベトナムのニャチャンへ午前8時前に到着した。

ビーチが近い事もあってか潮風のせいだろう、朝からベタついた空気が

身体にまとわりつき、早くもシャワーを浴びたい気分になる。


次のホイアン行きバスの出発時間までまだ11時間もあるので

カフェで朝食を取ってから

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たまにはビーチでのんびり過ごす事にしてみた。


因みに私は海は好きだが、アンチリゾートであり

バナナボートやジェットバイク等のアトラクションはもっての他である。

今回の旅でも、これまでにビーチリゾートのメッカであるバリのクタへ

行ったにも関わらず日光浴さえせずに海岸線を少し散歩したくらいである。



アンチリゾートの私は早速有料のビーチチェアーを借りて

しっかりとビーチリゾートの気分を味わうのである。

が、しかし、

アンチビーチリゾートであるゆえ

今回の旅に海パンなどというミーハーなものは無論持ち合わせているわけがなく

ここは、ビーチリゾートの開放感に身を任せパンツ一丁で日光浴することにした。

幸いにして黒のブリーフのため、海パンに見えないまでもない。

と思ったものの黒い海パンなんてあまり見たことがない。

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心地よい日差しの下で沢木耕太郎の深夜特急インド・ネパール編を読破する。

私はアンチ深夜特急であるが、何を隠そう今回で読破するのは二度目だ。

続きがまた読みたくなったので電子書籍版の4巻も早速購入しておいた。

オススメである!



私は肌があまり強くないうえに、更に30代後半ともなると

日焼けがそのままシミやホクロになったりするので二時間くらいで切り上げる。

若い頃に身体を頻繁に焼いていたせいで

今では身体中にしみとホクロが沢山ある。

どれくらいの量かといえば、友人から

「アイスの食べ過ぎでチョコレートチップが出てきてしまったんじゃないか」

と言われるくらいである。



ビーチから撤収し、潮風でベトつき紫外線で火照った身体を冷やす為に

ビーチ沿いを歩きシャワーを探すが何処にもない。

仕方なく手持ちのウェットティッシュで、全身くまなく拭く。

すると、これがなかなかいい感じであり

シャワーを浴びるのと同等のレベルでリフレッシュする事ができた。



午後2時をまわったが、それでも次のバスまで6時間はある。

ビーチリゾートをメインに押し出しているニャチャンでは

特に見所という見所はなかった。

しかし、

何も書かないのは天下の旅行ガイドとしてまずいと感じたのか

私のバイブル「地球の歩き方」には

無理くり観光スポットとして紹介しているのではないかと

思われるような場所が、数箇所 掲載されていた。

暇つぶし程度にそこを周るためにレンタルバイクをする事にした。


一日レンタルで80,000VD(ベトナムドン)。

日本円にして約320円と激安である。

果たして

この金額で商売をしていて、バイク代の元すら回収できるのか謎である。

しかも国際免許証無提示で借りれるというなんとも無責任なシステム。

ただしパスポートを『モノ質』として取られるが。

パスポート、本当に返ってくるのか?

預けるのはいいがしっかり管理しておいてくれるのか?

っていうか任意保険とかかけなくても大丈夫なのだろうか?

そもそも法律的にこの商売のシステムが許可されているのかも謎である。

色々不安になりながらも出発する。


若い頃はバリバリのライダーであった私も、26歳の頃

事故でトラックの下敷きになって以来

実に久し振りの運転である為少々不安である。


緊張しながらも公道にでる。

最初は少しヨタヨタするもののすぐに快調に走り出す。

が、

ガソリンメーターを確認すると殆どエンプティの状態である。

右も左も分からない国でのいきなりのガソリン給油は少々レベル高いぞ

と思いながらも、スタンドに到着。


この125CCのバイクが、リッターどれくらい走るのか

リッターいくらなのか全く分からないので、とりあえず二本指を立てて

「2 リッターっっ!」

と給油担当のオバちゃんに伝える。

すると、コクリとうなずくオバちゃん。



しかし通じてなかったらしく20.000VD分しか入れてない。

どうやらベトナムでは一般的に金額を伝えて給油するのが一般的らしい。


給油方法なのだが、ガソリンを入れるバイク達が、列、というより

オバちゃんを中心に囲む様にして団子状に集まってくる。

順番なんてあってないようなものだ。

オバちゃんに委ねる事になる。

大袈裟な話、混んでいる場合は、自分の存在をアピールしないと

いつまで経っても給油してもらえない。


バイカーは現金を渡し、

そしてオバちゃんは10メートルはあろうかと思われる長い給油ホースを

引きずりながら歩き回り、メーターを見ながらアバウトに次々と給油していく。

日本のそれと比べると3倍以上のスピードで回転している思われる。

レシートなんてものは勿論出ず、いや、きっと言えば出るのであろうが、

そんな物を要求しようものならオバちゃんからも、待っているバイカー達からも

迷惑な目で見られるのは間違いないだろう。

多少のガソリンの誤差に文句を言う人間すらいない。

そもそもきっと誰もメーターなんて見ていない。

しかし、先程にも給油の回転率が日本の3倍と書いたが

これが、本当にかなり効率的であり、

逆に言えば、このバイク社会の東南アジアの国々だからこそ

行き着いた最良の方法だったのだろうと感じた。



リッターいくらだったのかも分からないまま

スタンドを出てからメーターを確認すると、一リットル弱しか入ってない。

これでは何処にも行けない!と

とりあえず目的地を目指しながらも再びスタンドを探す。



それにしても、異国の地でバイクに乗るという事は最高に気持ちがいい。

もしかしたら遺跡巡りや、まともな観光をするって事なんかよりも

数倍、私が思い描いていた旅心を満たしてくれているかもしれない。

周りのバイクの流れに乗り、クラクションを鳴らされ、街の喧騒、匂い、生活が

何も考えずとも無意識のうちにリアルに肌で感じ取れるのである。

現地の人々や土地に少しでも溶け込めた気がするのだ。



話は少し変わるが、これまで東南アジア諸国の交通事情を目にしてきて

一歩行者側からとして疑問を感じていた事が多々あったが

なるほど、実際にバイクに乗ってみると、

確かにこれは合理的だ、と納得できた事があった。


まず、こちらの道路には信号機が圧倒的に少ない。

ましてや、その街で一番大きいと思われる交差点にすら信号機はなく

ロータリーと称して交差点の真ん中を中心にして全車両を一方通行にまわらせ

そして、自分が行きたい方向になったら右折して行くわけだ。(右側通行の場合)


これってハタから見るとむちゃくちゃで横着なルールに感じるが

実際にバイクに乗って走ってみると、かなり合理的に作られたシステムであり

渋滞も緩和される上に

交差点どころか何差路にでも対応できるという凄いシステムなのだ。

現にここベトナムではロータリーを中心に5差路はおろか6差路なんてのもあった。

くるくる回っているとどっちへ行っていいのか方向感覚を失うくらいである。


そして

歩行者用の信号も殆ど無いと言っても過言ではないのだが

それなら、歩行者はどうやって反対側に渡るのか?

それは、車やバイクがビュンビュン走ってる間を縫う様に横断するのである。

それが8車線あったりする大通りでもだ。

参考動画 http://www.youtube.com/watch?v=KF9Fdnu1iHA

これが結構危険そうだと思われるが、車と歩行者のお互いが気をつけるので

事故がおこりにくいのだと思う。

日本の様にどちらが優先とか決めつけてしまうと

優先されている方は、あたり前だと思いそれで事故を引き起こす。

先程のロータリーの話にしても、日本では交差点の事故にしてもそうだ。

なまじ、信号があるから、見切り発車と黄色信号で突入して事故がおこる。

横断歩道でも、歩行者は自分が優先なのが当たり前と思い

右も左も見ずに横断する輩がいる。

お互いがそれぞれ気をつければ事故も減るはずである。

とにかく、

東南アジアでは、歩行者優先なんてルールは無視され

横断歩道を渡ろうが、クラクションをプップカプップカ鳴らされる。

むしろ車優先である。

実際の交通法規は分からないが、感覚的には

車もバイクも歩行者も犬も猫もミミズもオケラもアメンボもみんな平等なのだ。

それぞれがそれぞれの責任で行動しているのである。



と偉そうにベトナムの交通事情に対して色々と書き連ねてきたが

「ベトナム 交通事故」でググってみたところ、相当数ヒットしてしまった。

なんとベトナム・・・


交通事故死亡者数 ASEAN最多らしい。


そんなわけで

ベトナムの交通法規はやはり大々的に改善すべきであり

信号も増やし、ロータリーシステムも早々にやめるべきなのである。

ベトナムは早く交通法規の改善をするべきであり

そもそも車も歩行者も犬もミミズも平等なんて事自体おかしな話なのである。


あぁ・・・これ書く前にちゃんとググって調べておくべきだった。

ザ・時間の無駄遣い。



と、結局意味のない事をだらだら書いてしまい、話しが反れたが、

新たにガソリン給油もし

「地球の歩き方」によって無理くりピックアップされたと思われる観光地も訪れた。

すると、その遺跡よりもそこからの眺めの方が絶景だったという。(笑)

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その後、シャワーを浴びるために

健康ランド的な泥温泉へ向かったのだが見つからず

住宅街に迷い込んでしまったり

ついにはニャチャンのハズレまで来てしまった。


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さすがにこれは間違えたと引き返すが

その途中お約束のロッティボーイを発見したので、食べといた。


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そして、無事にドライブ終了。

何も無い街ニャチャンがバイクのお陰でとても充実した一日となった。

バイクを返し、預けていたパスポートを催促すると

なんと!オバちゃん!

パスポートをスーパーのビニール袋らしきモノに入れて地面に放置してあるよ!

しかも、オバちゃん寝てたし!

寝てないよ、ってそ振りしても絶対に寝てたし!

しかも、ビニール袋に他の外人さんのパスポートも沢山入ってた…。

これ、絶対危ない!


レンタルバイクという、街に溶け込むには持って来いの便利なツールを

知れたのは良かったが、これからは借りるところはちゃんと選ぼうと思う。


にしても、昼に焼けた身体が痛い!



なんか身体が所々カブれている。

太陽か何かのアレルギーだろうか。


今日もパイナップルの料理を食べてご満悦。


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バスに乗っていざホイアンへ。


今日のセブンイレブン(もどき)

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