もっと報道を!!! ジャーナリズムを守らねば!
聞き捨てならないニュース②不正を暴くジャーナリストが暗殺された!
(以下写真はネットより拝借)
朝日新聞DEGITAL「パナマ文書報道の記者、車爆弾で殺害か 首相は捜査約束ウィーン=喜田尚 2017年10月17日10時41分」
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「欧州連合(EU)に加盟する地中海の島国マルタからの報道によると、同国で16日、政治家の腐敗告発で知られ、租税回避地をめぐる「パナマ文書」報道に加わった女性の調査報道ジャーナリスト、ダフネ・カルアナガリチアさん(53)が車を運転中に爆弾が爆発、カルアナガリチアさんは即死した。ムスカット首相は『我々の民主主義にとって暗い日となった』と述べ、徹底的な捜査を約束した。
カルアナガリチアさんは中米パナマの法律事務所から流出したパナマ文書をもとに、ムスカット首相の妻らがパナマに会社を置き、アゼルバイジャン首脳に近い銀行から受け取った大金を隠していたとする疑惑を報道。ムスカット首相が潔白を主張して今年6月、前倒し総選挙に踏み切った経緯がある。
16日夕、カルアナガリチアさんが車で自宅を出発した直後に爆弾が爆発。車は近くの畑まで吹き飛ばされたという。
カルアナガリチアさんは複数のメディアで与野党を問わず政治家の腐敗を追及してきた。AP通信によると、ブログで疑惑を報道した野党政治家に名誉毀損(きそん)で訴訟を起こされた。(ウィーン=喜田尚)」(朝日DEGITALより引用)
国際NGOのオックスファムが発表した数字によると、
「世界で最も富裕な8人が、最も貧困な36億人分と同じ資産を所有しているとの推計」されるらしく、
世界の大富豪の62人が、「全世界の半分の富」を持つらしい。
なんじゃ、この格差世界は?
そして、その屈指の富豪たちとは限らないだろうが、
タックスヘイブン(タックスヘブン?)の問題は、騒がれながらも、いまだになにも解決の見込みがない。
「パナマ文書」報道に関わるだけでも命の危険を感じたことだろうが、
それに留まらず、彼女は腐敗を追及、報道してきたというから、
頭が下がる。
彼女の車は、道路脇の畑の中にまで吹き飛ばされていた。
見る影もなくぐちゃぐちゃだ。
どれほどの爆薬が仕込まれていたのか。
木っ端微塵だ。
彼女を殺害するだけではなく、
彼女が携帯していたであろう書類やら手帳やら携帯やらまでしっかり吹っ飛ぶように爆薬が仕込まれていたんじゃなかろうか。
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まっとうな報道をせんとするジャーナリストを暗殺する人間がいる。
彼女は状況は絶望的だとブログに書いていたようだ。
それは、
問題を追及するべき警察も司法も政治も、場合によっては市民たちさえも
不正な金に牛耳られている世の中であることを意味しているんだろう。
脅迫を受けていると一応警察に伝えていたようだが、
警察は彼女を守れなかったのだ……。
こんな暴力が罷り通って、いいわけがない!
権力者に不都合な事実を暴き報道するジャーナリストが、権力にものを言わせた暴力によって暗殺されて済まされては、この世の中からまっとうなジャーナリズムはなくなってしまう。
誰だって命は惜しい。
愛する、守るべき家族もいるであろう。
そうしたものを危険に晒してまで戦うことを誰が強いられよう?
さわらぬ神に祟り無し、とか、見て見ぬ振りとか、
そうしていれば少なくとも命はとられないだろう。
しかし、それでも報道しようと奮闘するジャーナリストたちが、確かにいる。
彼女の死を悼む市民たちが灯す蝋燭が、まだかすかに希望を感じさせる。
しかし、彼女は帰ってこない。
この事件がちらりと報じられるまで、私は彼女のことを全然知らなかったけれど、
2015年に暢気にマルタ島を旅行して楽しんできていたけれど、
地中海の臍で、命を張って報じていたジャーナリストがいたということを
忘れまいぞ。
そして、彼女の死を痛ましいと思う人間は、
彼女のようなジャーナリストを守らねばならない!と思う。
さて、私に何ができるかというと、
こうして、遠い日本から彼女を追悼することしかできないのではあるが。
マルタにダフネ・カルアナガリチアという美しいジャーナリストがいたことを、
その素晴らしい仕事を、
その美しい命が無残に奪われたということを
忘れまい。
この事件の首謀者、実行犯などがいつか捕まるだろうか?
真実が暴かれるだろうか?
いや、せいぜい“身代わり”犯が捕まるくらいかもしれない。
そうだとしても、是非、追跡報道がされることを願ってやまない。
そして、不正を暴かんとするジャーナリスト、権力者に都合の悪い事実を報じようとするジャーナリストを、是非とも守っていく世の中にしていきたい。
きれいごとに聞こえるかもしれないけど、きれいごとじゃないんだ。