2011年広島・宮島旅行3 琳派・若冲と雅の世界



奥田元宋・小由女(オクダゲンソウ・サユメ)美術館で開催されている特別展、
琳派(リンパ)・若冲(ジャクチュウ)と雅の世界」は、
京都の細見美術館所蔵の作品(大阪の実業家、細見さんが3代に渡って蒐集した美術・工芸品メモ)を展示するものだった。(°∀°)b

夫婦世界旅行-妻編-琳派・若冲


見応えがあって、よかった。キラキラ

特に若冲の水墨画は見応えがあった。∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

若冲は鮮やかな真紅の鶏冠の雄鶏の絵で知られるが、鶏
彼の赤はまさに命の躍動の赤といったイメージ。血

だが、彼から色を奪ったら、
彼は水墨画でもその濃淡と線とで命の躍動を描き出すのだった。∑ヾ( ̄0 ̄;ノ


豪華絢爛な色彩、豪奢な装飾性……
装飾性というと、思わずグスタフ・クリムトを思い出すが、
豪華絢爛さは同様だが、クリムトは人間をアクセサリーで飾り立てた感じ。
それに対して、若冲は、身体そのものがアクセサリーというか、装飾そのものを具現している生き物を描いている? そんな感じ。


動物も植物も、それだけで美しい。その形、色、肌合い、すべてデザインに満ちている。
若冲は、命を得てこの世に存在する自然の造形の匠さを、写し取らずにはいられなかったのではないだろうか。
一瞬にして脳裏に焼きついた姿を、その瞬間のまま、
生命の「気」そのままを写し取ったという感じ。

デフォルメされているようにも見えず、
克明に実物通りに描かれているかのようにさえ見えるが、
実にシュール。
実に生気溢れるシュール。


若冲は実に多くの動植物を描いているが、
特に雄鶏が好きなようだ。
それに対して、犬はもしかして嫌いだったのでは? と思わざるを得ないのは、私だけ?にひひ
(だって、描き方も雑で、子犬の目がなんと菱形で、白目がちで、怖い。Σ(~∀~||;))





追記:



……と、展覧会を見ているときは思ったのだが、
旅から帰って来て、グッドタイミングでTVで若冲の特集番組を見ていたら、
彼が描く際、いかに意匠を凝らし、尋常ならざる手法を編み出して創作していたかを知った。
なんという執念で臨んでいたのだろう。あの執念が、あの筆さばきを生み、あの色合い、あの構図、あの若冲の若冲たる世界を作り上げていたのだね。(゚Ω゚;)



追記:
ちなみにグスタフ・クリムトは1862年生まれ、若冲は1716年生まれ。若冲の方が150年ほど早く生まれていた。クリムトは若冲の絵を知っていたか、ちょっと気になった。| 壁 |д・)

           ほいじゃのぅ