「2001年夫婦世界旅行―妻編」が入っているPCは故障中。で、世界旅行記は中断中。(バックナンバーを読んだろう!と思ってくださる方はこちらから入れます。part1。)
ある男の思い出 no.3
謎の訓練
若い頃の思い出話をまた一つ。
あれは兄がまだ大学生だったときのこと。( ̄ー☆
土曜日だったか日曜日だったか、まぁ、暇でのどかな昼下がりではあった。
何か用事があった私は、兄の部屋へ向った。
ドアをノックする。
「おぅ」とかすかに応答が聞こた。
ドアを開け、中に入る。
絨毯に片膝立てて座り込み、なにやら前のめりに覗き込んでいる兄の後姿。∑(-x-;)
背中を丸めて、なにやら真剣に覗き込んでる。
兄の前には新聞が広げられていた。
黙り込んで、新聞の上に覆いかぶさるようにして、新聞に熱中しているご様子?Σ(・ω・ノ)ノ!
おおお! こんなにのめりこむように、兄が新聞を読む姿など見たことがない!( ̄□ ̄;)
新聞など見ないことに決めているのかと思ったが、
実は自室でこっそり読んでいたのか?(=◇=;)
「今日の経済トピックス」など、ひそかにお勉強しちゃったりしていたのか?( ゚ ▽ ゚ ;)
さすが、大学生! さすが経済学部!(≧▽≦)
と、妹は思った(ウソ)。
兄は振り向きもせず、新聞にかぶりついている。
が、新聞を読んでいるにしては、兄の動作が妙だ。
右腕の動きがとくに変だ。
何してんだろう?
近寄って、背後から覗き込むと、兄の右手には、また妙なものが!Σ(・ω・ノ)ノ!
長さ20cmほどの竹筒に長さ20~30cmほどの紐が通されており、その紐を手にして、新聞紙の上に「竹筒の振り子」を作ってかざしているのだ。
時には新聞紙すれすれまで竹筒を近づけてみたりしている。
新聞紙のどこといわず、静かに竹筒をかざし続けている。
こいつはどう見ても、「新聞」を読んでいるのではない。
「新聞紙」に何かしてるんだ!
「何してるの?」と聞くと、
「当ててみろ。」と言う。
わかるわけないだろっ。
「ううむ? わからないよ。」と言うと、
ま、見ていろといわんばかりに、竹筒を新聞紙の上にかざしながら移動させて、
ちょっと静止する。
竹筒の様子を見る。
竹筒は動かない。
と、またそぉぉっと竹筒を移動させていく。
紐の先の竹筒は、腕の移動に合わせてふらんふらん微かに揺れる。
と、また腕をぴたっと止めて、様子をみる。
竹筒が静まる。
で、またそぉぉっと竹筒を移動させていく。
新聞紙の上を上下左右にゆっくりと移動させていく。
そのうち、腕を止めても、竹筒の動きが静まるどころか、少し大きく円を描いて回るように見えた。
「ここかな」とおもむろに兄は新聞紙をめくる。
新聞紙の下には絨毯の上にまばらに5円玉が撒かれていた。∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
5円玉と新聞紙と紐で吊るされた竹筒。。。。これらの小道具は一体……?(((゜д゜;)))
竹筒の真下辺りに5円玉はなかった。┐( ̄ヘ ̄)┌
「……はずれだな。」
ま、仕方がないという顔で、兄は呟いた。
「なかなか当たらないんだな。これが」と言う。
そして、めくった新聞紙をそっと元に戻し、再び新聞紙の上に竹筒をゆらゆらかざしていく。
「ひょっとして! 5円玉がどこにあるか、新聞紙の上から探し当ててるわけ?」
「おうよっ。この竹筒の底に5円玉が1枚入っているんだな。これがっ。」
「新聞紙の下に置かれた5円玉の真上に竹筒が来れば、竹筒がぐるぐる回ってわかるんだな。これがっ。」
「当たってないじゃん……。(-。-;)」呆れる私。
「おうよっ。なかなか難しいんだな。これがっ……。」ちょっと苦々しい顔で照れる兄。
「何のために?」と試しに聞いてみると、
「超能力を鍛えているんだな。これで訓練してると、超能力がついてくるんだ。これがっ!」
何の用事で入って来たのか忘れて、兄の部屋を去った私であった。
追記:
こんな兄ですが、(こんな兄だからか?)
いまだ独身。
親戚一同、心より、お嫁さん募集中。
ある男の思い出 no.3
謎の訓練
若い頃の思い出話をまた一つ。
あれは兄がまだ大学生だったときのこと。( ̄ー☆
土曜日だったか日曜日だったか、まぁ、暇でのどかな昼下がりではあった。
何か用事があった私は、兄の部屋へ向った。
ドアをノックする。
「おぅ」とかすかに応答が聞こた。
ドアを開け、中に入る。
絨毯に片膝立てて座り込み、なにやら前のめりに覗き込んでいる兄の後姿。∑(-x-;)
背中を丸めて、なにやら真剣に覗き込んでる。
兄の前には新聞が広げられていた。
黙り込んで、新聞の上に覆いかぶさるようにして、新聞に熱中しているご様子?Σ(・ω・ノ)ノ!
おおお! こんなにのめりこむように、兄が新聞を読む姿など見たことがない!( ̄□ ̄;)
新聞など見ないことに決めているのかと思ったが、
実は自室でこっそり読んでいたのか?(=◇=;)
「今日の経済トピックス」など、ひそかにお勉強しちゃったりしていたのか?( ゚ ▽ ゚ ;)
さすが、大学生! さすが経済学部!(≧▽≦)
と、妹は思った(ウソ)。
兄は振り向きもせず、新聞にかぶりついている。
が、新聞を読んでいるにしては、兄の動作が妙だ。
右腕の動きがとくに変だ。
何してんだろう?
近寄って、背後から覗き込むと、兄の右手には、また妙なものが!Σ(・ω・ノ)ノ!
長さ20cmほどの竹筒に長さ20~30cmほどの紐が通されており、その紐を手にして、新聞紙の上に「竹筒の振り子」を作ってかざしているのだ。
時には新聞紙すれすれまで竹筒を近づけてみたりしている。
新聞紙のどこといわず、静かに竹筒をかざし続けている。
こいつはどう見ても、「新聞」を読んでいるのではない。
「新聞紙」に何かしてるんだ!
「何してるの?」と聞くと、
「当ててみろ。」と言う。
わかるわけないだろっ。
「ううむ? わからないよ。」と言うと、
ま、見ていろといわんばかりに、竹筒を新聞紙の上にかざしながら移動させて、
ちょっと静止する。
竹筒の様子を見る。
竹筒は動かない。
と、またそぉぉっと竹筒を移動させていく。
紐の先の竹筒は、腕の移動に合わせてふらんふらん微かに揺れる。
と、また腕をぴたっと止めて、様子をみる。
竹筒が静まる。
で、またそぉぉっと竹筒を移動させていく。
新聞紙の上を上下左右にゆっくりと移動させていく。
そのうち、腕を止めても、竹筒の動きが静まるどころか、少し大きく円を描いて回るように見えた。
「ここかな」とおもむろに兄は新聞紙をめくる。
新聞紙の下には絨毯の上にまばらに5円玉が撒かれていた。∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
5円玉と新聞紙と紐で吊るされた竹筒。。。。これらの小道具は一体……?(((゜д゜;)))
竹筒の真下辺りに5円玉はなかった。┐( ̄ヘ ̄)┌
「……はずれだな。」
ま、仕方がないという顔で、兄は呟いた。
「なかなか当たらないんだな。これが」と言う。
そして、めくった新聞紙をそっと元に戻し、再び新聞紙の上に竹筒をゆらゆらかざしていく。
「ひょっとして! 5円玉がどこにあるか、新聞紙の上から探し当ててるわけ?」
「おうよっ。この竹筒の底に5円玉が1枚入っているんだな。これがっ。」
「新聞紙の下に置かれた5円玉の真上に竹筒が来れば、竹筒がぐるぐる回ってわかるんだな。これがっ。」
「当たってないじゃん……。(-。-;)」呆れる私。
「おうよっ。なかなか難しいんだな。これがっ……。」ちょっと苦々しい顔で照れる兄。
「何のために?」と試しに聞いてみると、
「超能力を鍛えているんだな。これで訓練してると、超能力がついてくるんだ。これがっ!」
何の用事で入って来たのか忘れて、兄の部屋を去った私であった。
追記:
こんな兄ですが、(こんな兄だからか?)
いまだ独身。
親戚一同、心より、お嫁さん募集中。