川崎はぷいっと踵を返して、厨房へ消えた。奥から使い古した油の嫌な臭いが漂ってくる。
「これじゃあ、美味ないはずやなぁ」
これでは古くなって草臥れた油で揚げられる豚肉がかわいそうだ。料理とは、材料との対話だ。野菜や肉や卵、それぞれの材料を育んでくれた大自然に感謝し、そしてそれぞれの材料と対話する。耳を澄ませば、川崎にだって豚肉の声が聞こえるはずだ。最も美味しくなるように料理してくださいという豚肉の声が・・・・。菅原は、食べる氣が失せ、立ち上がった。
菅原は、なぜか足取りが軽くなっているのに気付いた。
やっぱり俺がやらんと食堂はうまくいかん。川崎の店はあかん。
料理も下手や。仕入れが難しかったら、自分で仕入れてこいや。客のあしらいも下手や。もっと笑顔で客を迎えんかい。ざまあ、こんこんちきや。
菅原は歌いたくなった。フフフーンと鼻歌を歌った。力が戻ってくる。指先に血が通い、温かくなる氣さえする。これが氣力を取り戻すという感覚なのだ。食堂を川崎に奪われ、すっかりやる氣をなくしていたが、あの川崎食堂の寂れた様子を見て、反対に自信を深めたのだ。
もういっぺん食堂やるぞ。やってやるぞ。川崎なんかに負けんぞ。菅原はいつのまにかステップを踏んでいた。食堂は誰がやっても成功するものではない。やはり料理をするのが好きで、みんなに美味しいものを食べさせてやろうという氣持ちがないといけない。
この氣持ちが最高に強い人が食堂をやるべきなのだ。
「ごっつい奴」江上剛著より
どもどもチャンタケです。
品川港南口店で3日間働かせて頂きました。
超濃厚な3日間でして笑いと学びと感動の連続でした!!
詳しくはまた機会がありましたら♪
そんで最終日に店長から頂いたメールに
「氣持ちはお客様に伝わります。本当に手から氣持ちが伝わるのです。技術がなくても、あってもお客様に対する氣持ちはNo.1で居てください」
とあり、これから新店のオープンをしていく上でめちゃくちゃ勇氣をもらいました!!
ありのままの自分を精一杯出して明日からのプレオープンに挑んで行きます!
ではまた☆
いつもありがとうございます(*^^*)