夢を見ているような、
時が過ぎて行くのが非常にもったいなく感じる一日でした。
平成31年4月29日、将棋界平成最後のビッグイベント「棋才 平成の歩」。開演前、ご出演の先生方と!
谷川浩司九段、清水市代女流六段、羽生善治九段、佐藤康光九段、
森内俊之九段、渡辺明二冠、里見香奈女流四冠、藤井聡太七段。
お客様との撮影に使うお部屋で、
わたしも特別に一枚撮らせいただきました。
こんな凄い先生たちの、真ん中に座らせていただくとは、、、、、
恐縮も恐縮、恐れ縮みました。
始まる数分前、ステージ袖にて清水女流六段と!
今回のイベントの実行委員長である清水女流六段。
本番の何日か前、将棋会館で清水女流六段を交えて打ち合わせをしたのですが
そのときに感じたのはお越しいただくお客様への感謝の気持ちや本当に楽しんでもらいたい!!という強い想い。
何か一つでもお客さまにご迷惑やご不便となりそうなことがあれば、
それを徹底して取り除くように配慮なさっているのがすごく印象的でした。
ワクワクドキドキ、いよいよ開演。
清水女流六段は
周囲へのお気遣いがいつもきめ細やかでなんてステキな方だろう、、と思っていましたが
今回ますますそう感じました。
段取りを一部忘れてしまったわたしをさりげなく助けてくださったりも。
谷川浩司九段、羽生善治九段をお迎え。
七冠達成の頃のお話は、これまでお二人別々のときに語られることが多かったと思いますが、
今回はこのようにお二人揃っての場で。
お二人の言葉から月日の流れを感じました。
昭和から平成をつなぐ大棋士・大山康晴十五世名人のお話は、
このときご登壇のお三方それぞれに思い出がおありで、
特に清水女流六段からは、初めて人前でお話になる、というエピソードが聞かれました。
(対局のとき熱を出してしまっていた清水女流六段のお荷物を、大山十五世名人が持ってくださったというお話)
「雰囲気が良くてつい話してしまった」そうです^_^
ちなみに第1部終了後にステージ袖にて
谷川九段と羽生九段と清水女流六段が同じテーブルでお休みになっているときも
大山十五世名人のお話が尽きないようで、
思い出話が続いていましたよ。
第1部はこのあと
佐藤康光九段、森内俊之九段が登場し、
羽生世代のお話。名人戦での羽生森内戦のお話や、佐藤谷川戦についてなど!
同じ佐藤でも、天彦名人ではなく「やすみつ名人」だったのですよ!とおっしゃる佐藤会長がとてもチャーミングでした。
そしてそれをイジる谷川九段^_^
さらにわたくしからは「モテみつくん」と呼ばれていた当時の逸話もお聞きすると、
清水女流六段からは今ももちろん大人気というお話が。
「今年のバレンタインのチョコレートは会長が2位でした!」とご報告があると、
「いやいや2個です」と会長^_^
どちらが本当??どちらも本当???
ああもっとお聞きしたかった。
そして渡辺明二冠が競馬のファンファーレで登場し、永世竜王をかけて羽生九段と戦ったときのことなど、新時代のさきがけとしてのご活躍についてお話をお聞きしました。
パリ対局では、対局前日に競馬に行ったことを
当時佐藤康光九段から驚かれた、というお話も。
「予定時刻を15分まで押してよい!!」と
スタッフから指示が出ていたので
きっちり15分押させていただきました。
急いで終わらすなんて、イヤだもの(;ω;)!
第1部ですでに満ち足りた雰囲気が漂う会場でしたが、このあとさらに。
第2部のチーム対抗リレー将棋。
この日初登場の里見香奈女流四冠と、
藤井聡太七段が、まばゆいライトのなかを歩いて
ついにご登壇。
(若手レジェンドチーム+解説の羽生九段)
藤井七段は、初の着物でのイベントとのことでした。
羽織のないスタイルと、打ち合わせのときに連盟の方がおっしゃっていて
どんな感じになるのかな?と楽しみでしたが
とてもフレッシュな、学生らしい装いでしたね。
対局開始。
谷川九段「この二人で解説をするのも初めてですよね。」
羽生「わたしは聞き手で^_^」こんなやりとりも生で見られるなんて、幸せな空気感。
若手レジェンドチームは対局開始後いきなり相談タイム。えっ、もう??
リーダー渡辺二冠「里見さんは振り飛車、藤井さんは平手で振り飛車指したことない!どちらで行くか作戦会議したい」
笑笑!!あーーーーそうか、たしかに!!
里見女流四冠「振り飛車でお願いします。」
藤井七段「いや〜〜〜。ハイ。。。」
このとき相手チームは聞こえないよう耳栓とメガネをつけます。
メガネはこういうシュールなバラエティグッズ。
羽生九段「きっと清水さんのアイデアでしょう」
^_^笑笑笑
なんというか、先生方はお互いのことをすごくよく分かっていらして
信頼関係も強くて、
なんだかそれがたまらなく素敵。
このあとサプライズで「スペシャルサポーター」として名人竜王が登場!!!
先に登場したのは、広瀬章人竜王。
お二人に五手ずつ指していただき、
感想をお伺いして、、、
お二人の出番、しゅ、終了!!!???
思ったよりすごく早い。。。
豪華すぎる助っ人なだけに、なんだかもったいない。。
↓参加した方のご感想、共有させてください^_^
そう、マジでその後二度と出てこなかったのです。。
う〜、元々の演出とはいえ、
本当に短い時間のためにお二人ともありがとうございました!!
対局は真剣モードに。
やはりこうなると棋士は厳しい表情になるのですね。
清水女流六段「理事レジェンドチーム、相談タイムです!!」
谷川九段「これは、、、あのメガネを藤井七段にかけさせたいということなのでしょうね。。
藤井七段のそういう写真が残ってしまうということでしょうか。もうイベントに出てくれなくなるかもしれませんよ」
(≧∀≦)笑笑笑 谷川先生おもしろい。。
そして。
バッチリ眼鏡をかけてくださり、さらにお客様の方を向いてくださった藤井七段でした!
ありがとうございます!
楽しいのと真剣なのと両方の場面を見せてくださったチーム対抗リレー将棋。お時間も、スタッフが合図を出した通りで、
ディレクターが感動していました!
ほんとうに、先生方はどこまでもプロです。。。
理事レジェンドチームが勝利。
第2部も盛況のうちに終了しました。
第3部の前には、報道向けのフォトセッションタイムを傍からのぞかせていただきました。
第3部は、
まず里見香奈女流四冠と藤井聡太七段へのインタビュー。
平成19年の倉敷藤花戦挑戦者決定戦で清水女流六段との決戦、
対局後号泣してしまった、そのときの悔しさをバネに、というお話。
清水女流六段は当時のことを「席を外し、戻ってくるとケロリとしていて」、と将来のご活躍を確信したそう。清水女流は里見女流四冠のことが愛おしくてたまらないご様子。
それは去年の女流王座戦のときにもいろんなシーンで伝わってきましたが今回さらに感じました。
大先輩を前にこういうお話しをするのも大変ですよネ、、、でも、聞きますね、ごめんなさい^_^
インタビューショウなのでせっかくなので先生方から藤井七段へお聞きしてみたいことを募りましたが、逆のこともしてみれば良かったな、とあとになって思ったりします。
このあと、お客様から事前にいただいた質問に答えていただくコーナー。
主にベテランレジェンドの皆さんにいただいたご質問ですが、
里見女流四冠と藤井七段にも同じ内容をお聞きして盛り上がりました。
谷川九段へは、
「スーツの着こなしがステキなのでお部屋も綺麗そう、その秘訣は?」という二つの要素が盛り込まれたものでした。
お答えはまずスーツの着こなしについて。
スーツのときは着物のときより若く、カジュアルなときはさらにお若く見えるように気を遣っていらっしゃるそう。
お掃除のお話もその流れで答えてくださったので、
スーツのお話、どんなポイントがあるのか掘り下げてお聞きする時間がなく後悔!!ひとつひとつもっとゆっくりお聞きしたかったです。またいつか!
渡辺二冠へはネット中継のメリットは?
というものでしたが、対局のときの仕草のお話に。
藤井七段にもお聞きすると、↓このようなお話がありましたよ^_^
その後、令和の時代に期待される将棋界のニュースは?ということで、フリップボードに書いていただきました。
このシーンのお写真がなく、ツイッターで参加者の皆さんが呟いていらしたことを共有させてください!
渡辺二冠、「答えられない」と。
期待されることは分かっている、でもそれを書くわけにはいかない、と。かっこよかったです。
最後に、大抽選会。
里見女流四冠には抽選発表してくださる先生のマイクフォロー、
藤井七段には景品をお客様に見せる係と、当選番号の書かれた紙を先生に渡す係をお願いしました。
藤井七段は箱の中身を開けて見せてくださろうとしたり、とても一生懸命やってくださいました。
(追記:景品)
「大山名人 中原名人、谷川名人、森内名人、羽生名人 歴代永世名人の署名が印刷された色紙」五名
「羽生善治九段がタイトル数八十一期を達成された時の記念扇子と布盤のセット」十二名
「31年ぶりの群雄割拠の将棋界を記念して作られた八大タイトル扇子(発売1分で完売したもの、佐藤・森内・清水理事用の3本を特別に提供)」
「藤井聡太詰め将棋(※二十一手詰!!)バッグつき ムアツクッション」十名
豪華すぎる景品。
さらに、特別に清水女流六段からの提案でもう一品。
最後に出演した棋士全員の揮毫入り色紙があたる抽選。
渡辺二冠にひいていただき、
当選した方には藤井七段が手渡しするという凄まじい演出!
なんだか最後まで夢見心地のイベントで、
司会しながら常にフワフワしていました。
再び、ご感想を共有させていただきます!
まもなくあれから一週間ですが、
ふとしたとき、すぐあの日に脳が帰ってしまいます笑笑
わたくしの至らない点や気の回らないところも多かったですし、
同席したマネージャーとも、
司会として完璧な出来ではなかったかもね、と反省会をしました。
今回は本当に豪華すぎるメンバーの先生方による、
これでもかというファンサービスに溢れた素晴らしい企画。
お客様に楽しかった!!と声をかけていただき
ツイッターでも皆様の反応を拝見して、
救われました。
平成最後という機会のビッグイベントに司会の役目を仰せつかりものすごく幸せで光栄でした。
今後のために精進します。
いま一番今回のことについてお話したい人は
元読売新聞記者で竜王戦ご担当だった山田史生さん(故人)。
私はNHK Eテレの「囲碁将棋フォーカス」という番組の司会で、
囲碁将棋アナとしてのキャリアを歩み始めました。
当時、たった3年の地方局キャスター勤務を終えたばかりでまだまだアナウンサーとしては未熟な身。
また東日本大震災の直後で日本中混乱する中、
さらに将棋界のことも囲碁界のことも
右も左もわからず気持ちに余裕がありませんでした。
そんな私を、就位式などでお会いするたびに気にかけてくださった山田さん。
いただいたご本はずっと私のバイブルです。
将棋界を心から愛していた山田さん、
今回のイベントもご覧になったら
きっとすごく興奮して喜んだことでしょう。
令和の将棋界のことを見守っていると思います。
びっくりする程長文ブログ、失礼しました。
大型連休が終わる前に書けてよかった^_^