​小児科の先生からのお話


出産翌日、早速助産師さんが病室に来ました。


「今日、小児科の先生から

アザのことでお話があるんやけど

ばぁばも一緒に聞いてもらった方がいいと思って

来れそうな時間帯あるかな?」


てっきり私だけで聞くのだと思ってたのですが

第一子だから気を遣ってもらってるのかな?

なんて思ってました。


今思えば、母親の私だけだと

話の内容の衝撃に耐えられないかもしれないからだったんですかね。



実母に連絡し、来てもらって

陣痛に耐えたLDRで先生を待ちました。


アザってどうやって治すんやろうねー

レーザー治療とかなんかな?


あくまでアザのことで話があると思っていた私は

そんなことを口にしていましたが

隣の実母は何だか上の空というか生返事。

手にはメモ帳とボールペンを持っていました。


多分、実母は自分が呼び出された時点で

事の大きさを予期していたんだと思います。




先生が部屋に入ってきました。


と思ったら、ちゃんぽんと一緒に、

助産師さんや看護師さん?

4名くらいがぞろぞろと入ってきて

先生の後ろに手を組んで控えるように立っていました。


圧倒されてポカンとしていたら、

目の前に座った先生が言いました。


「お子さんはスタージ・ウェーバー症候群の可能性が高いです」



…何だそれ?


初めて聞いた病名でした。



先生はその病気のことを説明してくださりましたが、

聞けば聞くほど私の心が追いついていかず

頭の中が真っ白になりました。



顔面を中心とする単純性血管腫と呼ばれる赤アザ

緑内障

脳軟膜血管腫

その3つを特徴とするが

個人差がとても大きい病気



他にも色々説明があったと思いますが、

後に覚えていたのはこれだけでした。


うちの病院では詳しい検査ができないので、

退院してから大きな病院で診てもらえるよう紹介状を書きます、とも言われました。




ひと通り先生のお話が終わって、

あ、何か言わなきゃと思い

分かりました と言うつもりが

舌もびっくりしてたみたいで思いっきり噛みました。


そんな私の様子を見ていた助産師さんが

先生が退室後、声を掛けてくれました。



「先生は知識が豊富だから可能性のあることを言ってるだけで、

そう決まったわけじゃないよ。

もしそうだったとしても、先生が言ってたように

個人差が大きいからね!」



はぁ…分かるような、分からないような。

決まってないとしても、

お医者さんが可能性が高いって言ってるんだから

その通りなんじゃないのか?


個人差が大きいって何?

程度が高かろうが低かろうが、

脳に何かあるかもしれないの?



本当は産後直後しか面会はダメだったんですが

気遣ってくれたのか、

その後実母を病室に通してくれました。

ちゃんぽんも一緒に。


実母の抱っこですやすや眠るちゃんぽんを見ながら、

こんなに可愛いのになぁ…

と2人でしばらく呆然としていました。






​パパへの報告


実母がいる間に、パパに電話で話しました。


ひとりの時にすると先生の話を正しく伝えられる自信がなかったので、、


パパは「分かった」とだけ言いました。

声が掠れていたように思いました。


一緒に会える日を楽しみにしていたパパ、

会うよりも早く、こんな報告をするとは思ってなかった。

私が何かしたわけでもないのに、

パパを悲しませているのかと思うと胸がギュッとなりました。



仕事前だったので、短く切り上げましたが

今日の仕事に集中できなかったら悪いな…

仕事の後にすれば良かったかな

でも疲れてるだろうしな…

こういう話は日が高い内に聞いた方がいいか


なんて思っていたりしました。