ピーピー
ピーピー
ピーピー
ピユーイ!
昼休み、
社内のダンボールジャングルへ迷い込んだつばめ
私がつばめになりきって口笛を吹いてみると
つばめは鳴きやみました。
この鳴き声(口笛)は仲間のものではないことが即バレでした。
つばめから
「つばめなめんなよ」
そう示された気がします。
ノミ心臓の私にはどうしようもありません。
「つばめさん、ここで生涯を閉じるんだね…」
なんてあきらめていました。
すると、
同じ会社の別部署の南沢氏(40代後半・男)が
タイミングよくやってきました。
わたし「助けてください!」
南沢氏「いくら出す?」
わたし「後で考えるから、いいから早く来て!」
年上の方でしたが
敬語は抜けました
心臓を脅かされて焦っている私は
いきなり はよこい!言われてワケわかめな南沢氏を
つばめが隠れている
ダンボールジャングルへ強引に誘導しました
南沢氏「えー?いないよね?」
わたし「南沢さんが来るまでずっと鳴いてましたよ!」
南沢氏「このダンボールかな?」
果敢に捜索しに行く南沢氏
わたし「うう、、…うわうわうわ!」
南沢氏「ちょっと、君が一番こわいわ」
つばめを逃がすために開けておいた窓
その窓から風が流れてきました
ファサーっっ!
わたし「ぬわああああああああああああああ!」
南沢氏「うおーい!だから君が一番こわいわ!つばめもビビッて鳴かなくなるってもんだよ!」
ちなみにこの
ファサ―っっ!は
風が流れてきたことによって
ビニールか何かが動いた音でした。
過敏になっています、非常に。
動じない南沢氏を先頭に
つばめを捜索しました。
南沢氏は脚立を使い
上方からも捜索してくれました。
私は爪先立ち気味で歩きながら
下方を捜索しました。
見つかりません。
南沢氏「外の鳥が鳴いているから、ちょっと静かにしてみよっか?」
わたし「はいー…」
しーーーん・・・
しーーーん・・・
・・・
・・・
ピー!
南沢氏・わたし「あ!この列にいる…気が…する?」
鳴き声は意外と響くため
位置の特定が難しいのです。
南沢氏「ここかあ?」
南沢氏は脚立に乗りながら
その列の上部のダンボールを探し
わたしは足元のダンボールを雑に動かして
その奥にあるダンボールを見ようとしたところ
…カサカサ!
わたし「う”!」
南沢氏「どーした?」
わたし「こ、このダンボールからカサカサ!って聞こえました!」
南沢氏「今、君がこのダンボール動かしたからではなく?」
わたし「たしかに雑に動かしましたけど、中身のものがズれてすれてって
そういう感じではない音です!」
…カサカサカサカサ!
わたし「ひえッ!」
南沢氏「お!これ、いるね!このダンボールを持って外へ出るよ!」
わたし「はひ!お願いします!」
カサカサダンボールを持った南沢氏と
ノミ心臓バクバクのわたしは外へ出ました。
南沢氏「中身を1こずつ取っていくよ!」
わたし「へい……ひ!」
南沢氏はダンボールから筒状・棒状の荷物を1つずつ取っていきました。
1つずつ取っていくたびに
カサカサ!
カサカサ!
カサカサカサカサ!
増していきました。
わたし「見えましたか?見えましたか?」
南沢氏「まだだよ、荷物がある方へ逃げて隠れてる感じ」
南沢氏「こっちだよ、おいでよ!」
カサカサカサカサ!
わたし「さっきダンボールを雑に動かしたから、怪我でもおってすごい姿になっていたらどうしよう…」
南沢氏「よし、これでどうだ!」
最後の荷物が下されました。
ピーピーピーピー!
わたし「んぐあ!!!
あれ、つばめじゃない!」
南沢氏・わたし「スズメじゃねーか!!!」
カオス。
外で大声を出しました。
つばめ改めすずめは
特にケガを負った様子もなく
元気に元の世界へ飛び立っていきました。
南沢氏「元気でな!」
この1件で
南沢氏の方がおおらかな心を持っていて
私はノミ心臓どころかノミ器だということを思い知らされました。
南沢氏「どうだ!優しくない君にはできなかったな!
この荷物片づけておけよ!」
わたし「へい、させていただきますー」
つばめ改めすずめよ、
偶然やってきた南沢氏に感謝するのだよ
つばめ改めすずめよ、
謎の穴やルートはもう通らないようにするのだよ
つばめ改めすずめよ、
もう私のノミ心臓脅かすんじゃねーぞ
やはりノミ器人間