
こちら下書き保存したままで投稿しそびれていた記事でしたが、、
先週月曜日はチェロのクラスコンサートでした



病院でのコンサートとは違うプログラムで、
ベートーヴェンのチェロソナタ 第3番 A-Durを全楽章演奏させてもらいました



始めてからまだ3週間ほどの新曲ですが、なんとかまとまったものを聴かせられたと思います

まさかのブラボーもたくさんもらえて嬉しさ倍増でした
←もちろん反省するところたくさんありますが!


生徒の発表会前でもあり、
ソロの初出し曲の本番もあったりと
ギリギリまで自分を追い込んだので
精神的に疲れましたねー。はははは
また風邪もひかずに次の本番に向けて
がんばっていけるのは、
本番の次の日は半日くらいグータラするからかな?笑
プロの演奏家の皆さんは
どうやってバランスをとっているのか
本当に気になる今日この頃です!!
この曲の1楽章は以前友人のデュオが演奏していたのを聴いてからすごーく好きになり、
やっと自分たちも演奏できるー!

と嬉しい気持ちいっぱいだったのです。
この作品について、
少しばかり勉強できたことを。。
ベートーヴェンの5曲あるチェロとピアノのためのソナタ。
作品番号5の第2番は昨年、
今のパートナーとはじめに取り組んだチェロソナタ。
今回の第3番は2曲目の取り組みでしたが、
なんといきなり
作品番号69までとんでしまうのですー

第2番も大変素晴らしい作品で大好きでした!!!
ざっくり思い出すと、、
若くて勝気溢れるベートーヴェン様。
ベルリンのフリードリヒ・ヴィルヘルム2世に招待された際、
王自身チェロ奏者であることをチャンスとばかりに、ピアニストとして、また作家家としての才能を認められるべくその技量をちりばめたような作品

しかしこの第3番を作曲した頃のベートーヴェンはまた更にグレードアップしているのである!
交響曲第5番が完成した1808年に作曲されていることを見ても分かるように、
作曲に没頭できる精神的に安定した時期であったようで、
湧き出る楽想の天才的な美しさや、
それに続く豊かな内容が存分に堪能できる作品とでもいいましょうか

歴史上チェロとピアノが初めて同等に扱われた作品、とも言われることでも有名らしいですが。
忠実な友に囲まれ、耳の病気も悪化しておらず、またナポレオンが翌年にオーストリアに推軍することになる以前の、
ウィーンの幅広い聴衆から認められつつあるベートーヴェンの自信のようなものも全体として感じられます。
2楽章はベートーヴェン特有のイライラを表現しているかのようなリズムの連続で繰り広げられますが、これも後の交響曲第7番を思い起こさせるリズムに即したスタイルの確立が既に感じられます。
また3楽章は、これからカンタービレで歌われる緩徐楽章がはじまるであろうと思わせたところで、
まさかの19小節でallegro vivaceに移っていく!というところなんかも、ベートーヴェンの天才的なバランス感覚を感じられます。
ベートーヴェンの楽曲は私の得意とする歌唱的解釈では到底処理できず、構造的に考えつくされて作曲されたものばかり!
なので私は一生かかっても素晴らしい演奏はできないんだろうな…という諦めといいますか、まだまだだと自分に思わずにはいられない部分でいつも苦しむ訳です。
今回も短い期間にしてはよく頑張ったな、くらいに思っていたのですが。
コンサートの数日後の金曜日に、、、
私の先生がまさかのお知らせをくれたのです



というのは、ある見ず知らずの男性が
朝の8時に私の先生に電話をかけてきたそうで

その男性は、月曜のチェロクラスのコンサートで私たちが演奏したベートーヴェンのがexcellentだったということを直々に私の先生に伝えるべくして、
わざわざ、朝も早よから私の先生の電話番号をどこかから入手して伝えてくれたというのです



この週はチェロソナタの練習漬けで
ほぼソロの練習ができてなかったので、
今週のレッスンでは言い訳するしかないと心していたところをまるでフォローしてくれるかのごとく⇦
非常に有難すぎるお電話をして頂いたそうで、、、
もぅね、
名前も知らないおじさまありがとう~



でございます

もう2015年も残り1ヶ月ですね~。
こんな熱烈なお客様の行動に、
ポンッと暖かくなることもあり、
太陽はなかなか出ないミュンヘンだけど、
背中を押して頂きつつ、
残り1ヶ月も毎日情熱注ぎ込めればと思います

このブログに遊びに来て頂いた皆様も、
素敵な素敵な年の暮れになりますように


