今は、アルコール依存症、アルコール使用障害って言うらしいですが、

~~依存症、となると病気って感じがしますね。

 

アル中、だと病気じゃなくて本人の性格人格の問題に感じる。

 

私自身、薬物・アルコールの中毒だった時期がありますが、

本人にとっては、依存だろうが中毒だろうが関係ないんですけどね。

 

私の父は、長年アル中でした。

それで離婚もしました。

父のアル中の症状には、プラス精神的な病気もあったとは思いますが、

最後は、狂ってる、壊れてる、としか言い様がなかった。

 

父は、人生の終盤で家族と仕事を失いましたからね。

悪循環に陥って、自棄酒だったのだと思います。

 

父は数年、テラスハウス(隣りと壁がくっついている)に住んでました。

そこを引越しする事になったのですが、その理由が・・・

 

「隣人の声」

 

でした。

 

正確には、隣人の声じゃなくて自分の幻聴なんですけど。

 

父本人の話では、自分がギターを弾いてると隣人が、

「上手いですね!」 とか、色々感想を言ってくる、と。。。

 

そして、「今度はあれ唄って下さい!」 と、リクエストまで来るそうです。

 

それをきいた私は、「そんなことある訳ないだろ。。。」と思ってましたが、

本人には、その隣人の声が聞こえることに肯定も否定もしませんでした。

幻聴を否定しても、意味がないのは分かってましたから・・・^^;

 

 

この隣人の声(幻聴)で、今度はアパートに引越しました。

 

アパートに越して、1ヶ月もしない内に事件を起こして逮捕されました。

 

私は、当時彼氏(今のだんな)と同棲してたのですが、

夜、突然、父からメールがきました。

 

”今、○○警察署にいる。”

 

って。

 

私は、なんとなく勘が働いて、父が何かしたんだな、と感じ、

その警察署に電話しました。

 

そして、刑事さんと電話で話してわかったことは・・・

 

・父が隣りの家のドアノブを壊した。

・隣りの家に侵入しようとした。

 

逮捕理由は、器物破損で現行犯逮捕だったそうです。

 

 

その後、警察や大家さんに詳しいことをききました。

 

父は部屋にいて、隣人の声がきこえたようです(幻聴)。

なんて聞こえたのか、はっきり覚えてないんですが、

隣りの人の家のドアの前で、インターフォンを鳴らして、

若い奥様が出たそうですが、そこで父は暴言を吐いてたそうで、

その奥様は、猫を飼っていたそうで、

「家の猫が、何か迷惑をお掛けしましたか?」

 

と、対応してたそうですが、話にならなかったそうです。

若い奥様、妊婦さんだったそうです。

奥様は、恐怖を感じてドアを閉めようとしても、

父がドアを蹴ったり壊して中に入ろうとしたり・・・

 

ここで、父が妊婦さんに掛けた言葉・・・私、想像もしたくないですが、

 

「奥さん、可愛いね。」

 

と言ったそうです。

妊婦さん、本当に怖かったと思います。

妊婦さんは、2階のベランダから飛び降りることも考えてたそうです。

 

そうこうしてる内に警察が来て、逮捕でした。

 

奥様には、本当に怖い思いをさせて心から申し訳ないと今でも思ってます。

 

 

全部ぜんぶ、父の引越しの理由も逮捕にまで至った理由が、

「父の幻聴」  

 

なんですよね。

 

幻聴に動かされていた。

 

それまでに、父を病院に連れていったこともありました。

幻聴のことを私から医師に相談したこともありました。

医師からは、精神薬を出され父は薬を飲むと幻聴がなくなる、

とも言ってました。

 

でも、病院にはいかなくなってしまいました。

結果、周りの方々にご迷惑を掛けて、私も責任を感じています。

 

その後、父は留置場に送られました。

そこで、着替えや歯ブラシを持っていって、父と窓越しに面会をしました。

 

父は、留置場にいると何も声はきこえない。

だから、やっぱり俺がきこえたのは幻聴ではないんだ!

と訴えてました。

その時の父の姿・・・

自分が知ってる父の姿、目ではない。

目がぜんぜん違う。

 

面会のガラスに声がきこえるように丸くなってるところがあって、

その丸の中に、更に小さい丸があって、父はその丸い窓を

じーっと見ながら、人差し指でクルクルなぞってる。

 

もう私、父は壊れてる・・・。と思った。

これで、世間に戻っても、また同じことを繰り返す・・・と思い、

検察庁に行って、父の精神鑑定をお願いしました。

私としては、病院に入れて治療をして欲しかった。

 

検事さんには、父の生まれた時からのことを全て話さないといけないので、

父の育ての母と父の弟にも来てもらい、私も加わり、

検事さんにお話してました。

 

本当に事細かくきかれました。

幼い頃は、どういう環境、性格だったか。

高校はなんで、その高校を選んだか。

過去に薬物を使用してた事はないか。

 

そこで、私が初めて知る事実もありました。

 

お陰様で、精神鑑定をして頂けることになりました。

 

精神鑑定のことを父から直接ききました。

 

二人の精神科の先生と面会したそうです。

一人目の先生は、「精神に異常はなし。」 と判断したそうですが、

二人目の先生は、「精神に異常あり。」

この一人の先生の判断で、措置入院が決定しました。

 

次に父と会ったのは、山の奥の精神病院の隔離室でした。

父は3人子供がいますが、父と繋がってるのは私だけだったので、

私が、また着替えを持っていったり携帯の充電機を持っていったりしました。

 

隔離室にいる父。

部屋が暗くて、殺風景、無機質な感じ。

トイレ(和式)が、すぐソコにある。

 

私も精神科への入院で、隔離室に入ったことはあるので、

さほど驚きはしなかったけど、自分の父が・・・・・・・・・・

って思うと、悲しいやら情けないやら・・・・・・・・・・・

 

 

 

その精神病院での父の病名は、

「アルコール性精神病」

でした。

こんな病気があるのか、と初めて知りましたが。

 

父は、2ヶ月間入院をして、退院してきました。

その時の父を見て、

「いつものパパだ、昔から知ってるパパだ。」

って、

すご~~~~く、久しぶりに見る父の普通の顔でした。

病院に入ってお酒を断って薬を飲むと、こんなに変わるの?って位の変貌。

この事に1番びっくりしたかも。

 

 

でも、退院した父には住む家がありません。

私は彼氏と同棲してて、さすがに自分の父まで彼氏にお世話になることは出来ない。

父の方の親族も、みんな父と関わりたくない、と一斉拒否。

父は、それから1ヵ月半くらいホームレスでした。

正確には、昼間は私の家でご飯やお風呂を使って夜になると父の自分の車で寝る生活。

 

父の車の中には、またお酒がありました。

車のジュースホルダーに、紙コップとお酒。

やっぱり、飲んでました。

 

父は、仕事をしていませんでしたが、現金はかなり持ってました。

だから、家を借りるお金もありました。

けど、父の現住所が入院していた精神病院。

なので、家を借りたいけど不動産屋さんに煙たがれる。

父も、これを1番気にしてました。

 

そこで、父は自分の弟に頼みました。

住所だけでいいから、弟の家に自分がいる事にして欲しい、って。

弟は、起業してたので父にまとまったお金を借りてたこともあって、

断りづらく、住所だけを貸しました。

 

そして、めでたく父は家を借りることが出来ました。

 

この家が、父の最期の家になりましたが・・・。

 

 

 

 

あの隣人とのトラブルでの事件は、示談になりました。

隣人の方が、もう居場所を知られているのは怖い、と言うことで、

別の土地へ引っ越していきました。

 

 

父の幻聴さえなかったら。

こんなに大事にはならなかったかな?

でも、この程度で済んで良かったのかな?

 

もしかしたら、幻聴で人を殺してたかも知れないし。

アパートに火を点けてたかも知れない。

 

私は、幻聴の怖さを痛感しました。

 

父だって、初めから、こんな父ではなかったのに。

お酒が全ての起爆剤。キッカケ。

そこまでお酒を飲んだワケ。

お酒を求めたワケ。

そこまで逃げたかった現実。

 

 

私は、多分1番父に似てるから、父の気持ちが少しでも分かってしまう。

寂しさ、孤独、虚しさ。

生きづらい自分。

仮面で過ごした分、自分にかえってくる疲労感。

 

 

たまに、私にはこの父の血が流れてるんだ、って思うと、

なんだか、血を全部抜きたい・・・って衝動にかられる。

こんな自分が怖くて仕方ない。

でも、父がいたから今の私がいる。

 

 

この年になっても、どうにもこうにも父への想いは整理できない。

複雑で、でも父を求める自分がいて・・・。

 

きっと、一生この呪縛からは逃れられないんだと思う。

 

割り切れないナニカ。。。

 

 

ずっと、残るよね。

 

 

 

 

 

どんなに孤独でも、人の胸に鉛を残す存在なんだ、って。

孤独だけど、想いを抱える人は沢山いるんだ、って・・・。