約2年ぶりの、
大好きな劇団時間制作さんの舞台を観劇。
劇団時間制作特別公演
シアター・アルファ東京 オープニングフェス第三弾
『うるさくて、うるさくて、耳を塞いでもやはりうるさくて』
人物関係図はこちら
オフィシャルより画像お借りしました。
久しぶりにお芝居を生で観れて幸せ♡
再演なのであれですが、
できるだけネタバレしないように気をつけて感想を。
この物語は『猜疑心』がテーマ。
仲の良い友達、
親友、
彼氏彼女、
家族、
どんな形での繋がりでさえ、
『信用すること』と『疑うこと』は表裏一体。
信用したい。
でも、疑ってしまう。
そして猜疑心を持つ自分に嫌気がさす。
でも、自分自身を守らなければいけない。
この結論の出せない、
何が正解なのかわからない、
負のループ。
とある共同住宅で起こる、
そんな人間模様を描いた現代劇。
初演も観劇していて、
そのときも度肝を抜かれる脚本と演出でしたが、
パワーアップしていました。
再演とは思えないほど。
この劇団、舞台美術もすごいのですが、
今回も緻密かつ実在するかのようなセットでした。
キーマンである麻子を演じる岡田帆乃佳さん。
出てきた瞬間、グッと引き込まれてしまった!
共同経営者である「さえちゃん」
麻子ちゃんとさえちゃんの旧友、「はるくん」
麻子ちゃんの彼氏、「ようくん」
同居人である「あずさちゃん」と「みゆちゃん」
近所のお弁当屋さんの「きょうこさん」
麻子ちゃんの兄。
それぞれの人物像がしっかりしていて、
誰が良いとか悪いとかではなく、
どの人物に感情移入しても「あーそうだよな…」と感じられるのが、
この劇団さんのすごいところ。
ホントに谷さんの頭の中覗いてみたいわー。
はるくんが「高校教師」という設定で、
声を荒げたりすることはあっても、
基本的には冷静に行動するタイプ。
そして、「自分は正しい」と信じて発言する。
迷ったとしても、
必ず「一般的な答え」や「偽善と思われがちな答え」を出す。
私自身が同じ職種なだけに、
なんだか気持ちがわかってしまった。
でも、友達があぁいう状態になったら、
私だったらどうするんだろうとか、
たぶん同じように答えを出すだろうなとか、
いろいろ考えながら観ていました。
誰しもが起こりうること。
誰を信じるか、だれを疑うか、
何を信じるか、何を疑うか、
最終的には自分自身で決めなければいけない。
結論を出すということは、
どんな結果であれ自分自身で責任を負わなければいけないということ。
わかってはいるけれど、
間違った結論を出してしまったときには、
他人のせいにしてしまう弱い自分が出ちゃうこともある。
それが自分を守る術でもある。
人間関係って難しいな。
プロデュース作品である『ヒミズ』を配信で観たけど、
舞台全体を観たいタイプの私にとっては、
配信だと個人にズームが当たってしまうシーンがどうしても多くて、
感情移入がしにくくなる。
久しぶりに生で時間制作さんの舞台を観れて、
心抉られるような感覚をずっしり感じられて、
グーッと引き込まれて、
知らないうちに涙が出て止まらなくなる、
そんな素敵な時間を過ごせて、
本当に幸せでした。
劇団時間制作、オススメです!
2月には本公演も控えているし、
早くコロナが落ち着いてくれることを、
心の底から祈っています。