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 タイトルに “革命” とあったから読んでみたのだけれど、“革命” はインパクト狙いの出版戦略らしい。それでも、入社後数年の人々にとってなら有益な内容かもしれない。けれど、20年近くビジネスを経験している人々にとっては、おそらく周知のことしか書かれていない。目次に並んでいる小見出しを読んでみれば、そこに記述されている内容は、ほぼ推測の範囲内である。
「時間管理」 というのは、要は意識の持ち方の問題である。ビジネスマンであろうと主婦であろうと変わらない。頭の中が整理できているか否かの問題である。
 
 
【残業は非生産的】
 日本では会社で遅くまで仕事をしていることが、できるビジネスマンの証だと思われていた時代が長く続きました。職場の環境もありますが、遅くまで仕事をしている人のほうが、かえって生産性が低いという指摘があります。 (p.48)
 人間の集中力には限度があるから、労働時間が長ければ長いほど生産性は下がるのが一般的。残業代が支給される雇用条件で、「毎月の作業時間240時間です」 などと喜々としてのたまう人々に結構たくさん出会っている。彼らは、帰っても居場所がない家に帰らなくていい職場環境が嬉しいに違いないのである。

 

 

【時間を意味あるものにするのは「自分」】
 時間管理にスキルやテクニックといったものも多少あるのかもしれません。しかし、自分が何をしたいのか、あるいはなぜそれをしなければならないのか、その意味合いを見つけ出すことの方が大切な気がします。意味があれば時間は有効な時間です。 (p.68)
 自分が何をしたいのか = 自分にとって一番大切なものは何か、である。


【自分にとって一番大切なものは何でしょう? ぶれない信念を持つために】
 自分にとって一番大切なものは? と聞かれたら、仕事、地位、名誉、家庭、子供、恋人、お金、ペット、時間・・・と人によってその答えは様々でしょうが、この 「一番大切なもの」 を常に意識しているかどうかは、案外、時間管理の重要な条件のように思います。 (p.108)
 時間管理が上手だということは、「自分にとって何が一番大切か」 ぶれない信念を持つことではないでしょうか。「自分にとって何が一番大切か」 「これがなくては自分の人生は成り立たない」 というものは何か、じっくり考えてみることが大切だと思います。 (p.110)
 「自分にとって何が一番大切か」 「これがなくては自分の人生は成り立たない」 というものが何なのか分からない人は、時間を管理できず、逆に、時間に支配されてしまうことになるだろう。あるいは空虚な時間(人生)を漂い続けることになるのだろう。人生に意味を見出すことで、ようやくステディな時間が流れ始める。
 
 
<了>