イメージ 1

 著者は、日本人女性の品性を限りなく貶めた、イエロー・キャブのマネージャーを4年半務めた方だという。五分刈りの髪型でアフリカに乗込んだときの写真が掲載されていたりして、なかなか逞しい。そんな経歴、そんな行動力のある日本人女性の体験談なので、なるほど普通ではありえない内容で、読んでいて面白いけれど、このような日本人女性の勇気を賞賛する気にはとうていなれない。

 

 

【孤児の家とクリントン】
 マザー・テレサで有名なカルカッタの “孤児の家” にクリントンが来たという。
 ボランティアを長くしている日本人に、
「クリントンはどうだった?」と聞くと、
「最悪」 という言葉が返ってきた。
 カメラが朝から回るため、子供たちは朝食抜きだった。いつも着ているボロ布のような服では印象が悪いからと・・・クリントンが登場し、カメラの前で子供を抱き上げた。カメラが止まると、クリントンはすぐに子供をシスターに返し・・・そんな状態で撮影は終わり、クリントンはノルマをこなした顔で帰っていったという。ボランティアはそれを軽蔑しきったような眼差しで見ていた。
いかにもアメリカっぽい話だ。  (p.76-77)
 まったく。

 

 

【南米で嫌われる日本】
 「昨日の夜、暴動があった」
 「なんで?」
 「コカの栽培をアメリカ政府が全面的に禁止して、そのことで農家の人たちが怒ってこうなった」
 コカというのはコカインの原料のことで、薬物として用いられることもあるが、それ以上にコカ茶として一般的に飲まれているものだ。食後に、「コヒー? コカ?」と聞かれるほどに国民に定着している。
 アメリカ政府は暴挙に出た。コカ畑に葉っぱを食い荒らす虫を撒いたのである。
 次に広場に掲げられたのは日の丸の旗だった。
 やっぱり、そうきたかと思っていると、アメリカの旗にしたのと同じことになった。日本はアメリカの言いなりの国だ、と口々に叫び、日本の旗に火がつけられた。 (p.148-153)
 これはペルーでの体験だという。コカの問題で日本まで巻き込まれるのは、中国の情報操作が十分機能している証拠である。中国とアメリカは南米を舞台に、国際的な食料戦略で火花を散らしている。アメリカに同調していると世界中の後進国から嫌われる。しかし日米同盟がないと中国が暴走する。日本にとっては難儀な状況である。

 

 

【カッコいい男の多い国】
 人の趣味は違うので、あくまでも私の感想だが、私は断然「ブラジル」だと思う。南米系の男性は人気が高く、私の友人もコロリとやられている。
 その他にも「タイ」のビーチにいるタイ人もカッコいい。日本語がまったく喋れずに純粋なブラジル人男性に比べると、やはりスレているという感じを受けてしまう・・・
 逆に人気がない国は「ケニア」だろうか。男性としてみる前に、「犯罪が多い」「すぐに襲われる」という先入観があるため、なかなか恋愛に発展することはない。
 あと「エジプト」の評判も悪い。セクハラは多く、すぐに体に触ってくるのが原因だろう。 (p.154-155)
 イエロー・キャブ系の人々にとっては、こういうことの情報に価値があるらしい・・・・。
 
 
<了>