日韓交流

■ 「釜山」と古代の日韓交流　■

　韓国第二の都市、「釜山」の地名の由来を知っていますか？　答えは漢字に隠されています。「釜」とは火を燃すための設備です。釜で火を燃すためには木材が必要です。釜山周辺には緑豊かな「山」があり、そして多くの鉄鉱石が採れました。つまりその地名から、鉄を造っていた古代都市「釜山」という事実が浮かび上がってきます。
　古代、鉄器を造ることのできる技術者達は当然のことながら王族に関与する重要な集団でした。故に釜山周辺は、古代６世紀頃まで存在していた伽耶の中心地であったことが容易に推察できます。

　韓半島に存在していた古代王朝（伽耶・新羅・百済・高句麗など）の王族達は、韓半島内部での勢力争いを逃れて、日本(北九州)に逃れてきました。王族に同行していたシャーマンは、古代からある日本の伝統的な神社の神域の波動を感じとって、その周辺地域などに居を定め住みつくようになりました。製鉄技術者集団やシャーマンを従えて来た王族達は、大和朝廷に対しても大きな影響を与えていました。

■　埼玉県の高麗神社　■
　また埼玉県には、高麗神社という名前の神社がありますが、これは高句麗から集団で逃れてきた人々を祭っている神社です。古代の大和朝廷は、聖徳太子が定めた憲法１７条の第１条「和をもって貴しとなす」に即して、韓半島からの政治難民である、王族達を排除するどころか、受け入れて共に住むことを許容してきたのです。

■ 「君がね」という単語に潜む日韓交流の影　■

「君がね」　殆どの日本人はこの単語を聞いたことすらありませんが、間違いなく、この単語は広辞苑に載っています。その意味は「将来、君主になるはずの人」と書かれています。　

　この単語をローマ字で書くと、KIMIGANE ですが、日本語は必ず子音と母音を組合わせないと発音できないので、もしかすると KIMI の原型は KIM だったのかも知れません。すると「君がね」の元の発音は「金がね」となります。「金がね」はハングルでは「金さんの家の」という意味になるそうですね。すると　『将来、君主になるはずの人は、金さんの家の人』　ということなのでしょうか！

■ 現代の「地域経済圏」としての日韓交流　■
　現在の北九州の観光地には、韓国からの観光客が、釜山からフェリーに乗って大勢来ています。湯布院などの温泉で有名な大分県の県知事などが中心になって、「北九州と韓半島南部を同じ経済圏として共に繁栄してゆこう」という構想を打ち立てていました。1995年以来のことです。
　交通手段とインターネットが発達した現代の経済は、国家単位での発展よりも国境を超えた地域単位での発展の方が遥かに本質的であり重要なのです。現在の政治単位である国家を分かつ国境概念を持たなかった時代、即ち古代の地域交流の主要な範囲が新たな経済圏として復活しているのです。既に「釜山」は日本の「北九州」と、「ソウル」は中国の「山東省」や「大連」などと、より密接な地域経済圏を構成しています。

■ 日本人のＤＮＡを解析してみると　■
　日本人のＤＮＡを解析してみると、およそ３０%は朝鮮民族系のＤＮＡを持っているそうです。しかも西日本に多く分布しているそうです。韓国人のＤＮＡを解析すれば、半島南部には日本民族系のＤＮＡを持つ人々が多いはずです。日本と韓国は、言葉と文化は異なっていますが、ＤＮＡに見られるように、人間としての交わりは、遠く古代からあったことは明々白々です。
　なのに未だに韓国で教育されたままに、「反日」という偏光グラスを通して日本を見ているだけなら、日本滞在中に、日本の本質は何も見出せないでしょう。余りにも勿体無いことです。　日韓交流のために、より良い未来へ向けて、そしてより良い東アジア地域交流を視野に入れて、過去を回顧したいのなら、日韓併合時代よりも古代日韓交流時代を回顧したほうが良いのではないでしょうか。

□■□■□　偏見を超えて　□■□■□

【日本の本当の大きさ】

　私が韓国へ行った時、ホテルのテレビで天気予報を見ていて、日本が映っていない事を奇異に感じていました。映っている場合であっても実際の縮尺より小さくなっていたのです。日本で天気予報の映像を見て、実際の日本の大きさに驚いた韓国の留学生の皆さんは多いはずです。

【縮み志向が日本の全てではない】

　「日本人は醜くて、縮み志向の日本は何であれ小さい」、「朝鮮民族は日本民族より遥かに優秀である」というような前時代的な偏向した教育をけなげにも続けている韓国という国家を、日本人である私はやや失笑気味に受け入れています。韓国の支配階級は、政治問題の情報統制だけではなく、日本に関する様々な事実をも正確に伝えようとする意思は全くないようですね。
　あえて事実を挙げれば、皇居の敷地面積は景福宮より数倍大きく、韓国を侵略した豊民秀吉の築いた大阪城は、城郭として世界一の規模であり、大阪府堺市にある仁徳天皇陵もまた、お墓の面積としては世界一なのです。　日本人のノーベル賞受賞者は１２人います。

【日本人は韓国人など相手にしていない】

　けれど、個々の日本人はそのようなことなど、殆ど誇りにしてはいません。形より中身、外見より内容を尊ぶ民族だからです。故に、韓国の皆さんが韓国で聞いていたとおりの「何であれ小さい日本ではないこと」や「日本企業の実力や研究者の実績」に気づいて、内心ショックを受けているのを見たとしても、それは日本人にとって、『愚かしい一人相撲』を見ているようなものなのです。
　日本は “豊饒の海” に囲まれた島国です。故に外交的な民族とはいえない日本人は、心や魂の中にある “豊饒の海” を探検するのが好きな民族なのです。日本人は、社会的な名声や名誉を望んだり、他者や他国との比較において優劣を気にすることよりも、それぞれの人間にとって最も大切なものが何であるのかを知っている民族なのです。自然に守られ “ 随神（かんながら）の道 ” を生きている民族なのです。

＜了＞