□  ナンバーワン(癸院 ではなく オンリーワン(Only One)  □
 日本の技術力は、決して世界癸韻鯡椹悗靴胴發瓩蕕譴燭里任呂△蠅泙擦鵝0賣磴任垢、アメリカ航空宇宙局(NASA)が公開発注し、世界中の企業が匙を投げてしまった難題に、採算を度外視してまでやりとげようとした、勤勉かつ忍耐力に秀でた日本人の中小企業経営者がいました。その結果、この企業は特殊製品技術に関して世界でオンリーワンの企業になりました。その後、こういった企業に世界中から様々な注文が殺到するようになるのは当然の結果ですよね。

□ 日本の貿易黒字を生み出している物は? □
 日本には「世界中で、その会社でしか作れない " 製品や部品や工作機械 " を持つ大企業や中小企業」 がいくつもあります。長年に渡って蓄積された技術によってできた新たな発明品とでも言うような " 製品や部品や工作機械 " がいくつもあるのです。
 産業界のことを全く知らない日本人にとっては意外かもしれませんが、自動車や家電製品などの耐久消費財(完成品)を除外して、部品や工作機械などの資本財・生産財を輸出するだけで、日本の貿易収支は黒字になってしまうのだそうです。

○ 日本的経営の本質的な目的 ○
 ソビエトを中心とした共産主義は、自由よりも平等を尊重しましたが、平等に分配する権限を握る権力者に付随する不平等な権力行使によって数多の死者を伴いながら、制度としても活力を欠き死に絶えました。
 アメリカを中心とする資本主義は、平等よりも自由を尊重しましたが、過度な自由競争が人間社会と経済に大きな歪みをもたらし、「いずれ行き詰まるであろう」 と予測する人々が殆どです。
 日本の資本主義は、「談合」という仕組みが今日では酷評の対象になっていますが、そもそも競争よりも共生を尊重してきことが分ります。この点がアメリカとは明確に異なっています。日本人の経営者は、意識的にも無意識的にも、競争よりは共生を、ナンバーワンよりはオンリーワンを目指してきたといえます。日本的経営の本質は 「人に優しい共生経営」 にあると言えるでしょう。

◎ 「愛・地球博」 そして 「世界にひとつだけの花」 ◎
 2005年の夏、『愛・地球博』 が愛知県で開催されました。地球環境と高度な産業技術をテーマに行われたのですが、この博覧会をバックアップしている、愛知県に本社を置く、自動車の世界的大企業 【トヨタ】 が日本的経営の典型的な成功例と言えそうです。
 2003年の大晦日、NHK紅白歌合戦の一番最後で、中井君・キムタク君・草薙君・慎吾君・五郎君の、5人組みグループ 【スマップ】 が 『世界でひとつだけの花』 という、その年のヒット曲を歌いました。「ナンバーワンにならなくてもいい、もっともっと特別なオンリーワン」 という歌詞です。
 人も企業も国も、世界中のすべてが、遠からずこの歌詞のような生き方を選択するようになるでしょう。

■ 地球は今、重大な岐路に立っている ■
 ペンタゴン(アメリカ国防総省)の科学者は、「このままで推移すれば、両極の氷が融けだし、2020年までに世界中の主要都市が水没する」 というレポートを提出しているそうです。 「だったら、アメリカはイラク相手に戦争などしている場合ではないでしょうに」 と思うのは私だけでしょうか。
 昨年末のスマトラ沖地震による大津波など、近年、世界中で頻発している、異常気象や自然災害に胸騒ぎを感じている人々も多いのではないでしょうか。「2008年までに策をこうじなければ、完全に間に合わなくなる」 のだそうです。

◇◇◇ 日本の技術的な役割 ◇◇◇
 日本には、産業界が蓄積してきた様々な高度な産業技術と、最近の日本に現れつつある " あらゆるものを蘇生化する " という本物技術の二つの強力な技術があります。日本はこれらの技術を用いて、地球環境の危機など、様々な問題に取り組みつつ、人間と自然が共生する社会を目指して、世界を変革させて行くことの先頭に立ち続けることでしょう。

◎ 金融技術に劣っている日本? その訳は? 日本の精神文化!? ◎
 ハイテク工業などの産業 技術には秀でている日本ですが、金融技術ではアメリカの後塵を拝しているために、常に振りまわされている感があります。日本人には金融技術に関する才能はないのでしょうか?
 答えは「No」です。
 江戸時代の日本には、今日の先物取引のような相場市場がすでに存在していました。また関孝和という和算学者は、ドイツ人のライプニッツより先に微積分の手法を開発していました。仮にコンピュータがなくても、証券市場で必要とされる複雑な金融計算など、ものともしない才能が日本人にはある筈です。
 では何故、金融技術でアメリカを超えようとしないのでしょうか?
 投機などの「虚業」より、物づくりのなどの「実業」を尊ぶ気風が、日本人の精神の中にはあるのです。『古事記』という日本神話の中には、最高神である「天照大神(あまてらすおおみかみ)」でさえ "機を織っている" という記述があります。『シーシュポス神話』に見られるように、労働を「神に与えられた罰」と考える欧米人とは異なり、「汗を流しながら働くことは、傍を楽にさせることであり、即ち、生きることであり、美徳である」 という労働観が、日本という固有の土地に住む人々の深層意識の中にはあるのです。 

 

<了>